面接官が鋭い質問をする2つの理由
面接官が面接者に対して、「鋭い質問」をするには理由が2つあります。
1つは採用合否の判断材料にするため。もう1つは思考のプロセスを確認するためです。
どちらの質問も、書類だけでは理解することができない柔軟なスキルを判断するために重要な質問です。
面接官は、面接者にプレッシャーがかかる状況下での、コミュニケーション能力を把握します。
ここでは2つの理由を、それぞれ詳しく解説します。
採用合否の判断材料にするため
例をあげると、唐突に「自己紹介をお願いします」と聞かれる場合です。面接前に様々な質問の対策をしているにも関わらず、漠然とした質問は答えにくいからです。
具体例
「○○○と申します。本日はよろしくお願いいたします。私は◯年間、都内のIT企業でSES営業をやっておりました。特にエンジニアの満足度の向上に注力してきました。その結果、社内のエンジニの案件条約数が前年比で10%増加させることができました。この経験を活かして、御社では顧客満足度の高い営業パーソンとなって売上に貢献していきたいと考えております。」
簡潔にわかりやすく自己紹介をするのは難しいですが、漠然としているからこそ、採用企業側にとっては採用の合否を判断するための重要な材料になります。
思考のプロセスを確認するため
回答に至るまでの考え方の道筋を確認するため、面接官は鋭い質問をする場合があります。
例は「もしあなたが◯◯だったらどんな◯◯だと思いますか」という質問です。
このような質問の場合は、面接官ははっきりとした答えを求めているわけではありません。
ビジネスのシーンでは、論理的で説得力のある返答を迅速に行わなければいけないシーンが多々あるでしょう。
この質問は、あなたがもしそういう場合にすぐに対応できるのか、かつ、論理的な考え方・説明ができるのかを確認する意図が込められています。
その場合は無駄なことは考えず、あなたの力を十分に発揮して堂々と答えることを心がけましょう。
鋭い質問には2種類ある
鋭い質問は2つに分類されます。
1つは予想外の質問。もう1つは伝え方が難しい質問です。
それぞれ詳しく解説します。
1.予想外の質問
予想外の質問とは、志望動機などの鉄板とされている質問以外の質問のことをいいます。
このような質問は、頭の回転の速さや即興力の力が試されている場合が多いです。
答えとその理由が理にかなっており、冷静に会話を進めていくことができれば面接官に好印象を与えることができます。
万が一質問の切り口が珍しかった場合でも、あなたなりの考え方と即興力を確認したい意図が込められているので、あまり難しく考え込まないようにしましょう。
以下は、予想外の質問とその質問に込められた意図です。
「当社のCSRについてどう思いますか」
この質問では、「広い視野で物事を考えられるか」「企業の経営方針を理解しているか」「優先度を判断して行動できるか」の3つを判断します。
この手の質問は、面接を受ける企業ごとに回答の方向性を変えなければいけないため、事前のリサーチと検討が必要になります。
回答には企業の多面性を理解することと、経営方針から最優先事項を見つけるというステップを踏んで検討することがおすすめです。
「何か質問はありますか」
珍しい質問ではないかもしれませんが、面接が一通り終了して最後の逆質問の際によく聞かれる質問です。
実はこの逆質問が、面接の中でとても重要な質問になりうる場合もあります。
重要な理由としては以下の3つがあげられます。
- 「面接の最後でいい印象を見せることができる」
- 「質問することで関心の高さをアピールできる」
- 「さらに知見を得るチャンスとなる」の3つです。
特に難しく考える必要はなく、あなたが実際に企業に入ったことを想定して答えられると良いでしょう。
質問例としては、
- 「配属部署の体制を教えてください」
- 「社内のコミュニケーションツールは何を使用しているか」
- 「中途入社した場合、研修はどのくらいの期間でどのようなことを行いますか」
など、入社後の具体的なイメージが湧く質問をするとよいでしょう。