新規開拓時に営業メールを使うメリット
まずは、新規開拓時に営業メールを使うメリットを確認していきましょう。
メールならではのメリットを知っておけば、どんなアプローチが最適か分かります。
2021.11.09
営業職にとって、既存の顧客を大事にすることはもちろん、新規顧客の獲得も大きな課題です。自分の営業成績を上げるだけでなく、会社の収益向上や、新しい販路拡大にも貢献していくでしょう。今回は、新規開拓のための営業メールを、より効果的にする方法について解説します。
まずは、新規開拓時に営業メールを使うメリットを確認していきましょう。
メールならではのメリットを知っておけば、どんなアプローチが最適か分かります。
メールは、時間や場所を問わずいつでも送信できます。
オフィスで日中の時間帯に送信することはもちろん、在宅勤務時に自宅から送ったり、コワーキングスペースやカフェから送ったりすることもできるでしょう。
必要なものはパソコンとインターネット環境だけであり、電話と違って周囲の雑音に配慮することもありません。
また、土日祝日関係なく営業している企業や、夜間にも営業している企業にアプローチするうえでも便利です。
スキマ時間を上手に活用できるため、時間を効率的に使えます。
メールであれば、先方の都合がいいときに開封してもらえます。
忙しいときに営業電話がかかってきても、「今は手が離せないので結構です」「営業電話は受け付けておりません」と冷たくあしらわれてしまうこともあるでしょう。
場合によっては、担当者が不在と伝えられ、直接のアプローチすら叶わなないケースもあります。
一方、メールであれば先方担当者に余裕ができたときに開封してもらいやすいです。
仕事の邪魔をせず、かつゆっくり目を通してもらえる可能性が高まるため、メールのメリットが分かります。
リストさえ完成していれば、短時間で多くの会社に送信できることもメリットです。
文面を変えることなく一斉送信するのであれば、1時間あたり200~300件送信することも可能でしょう。
自動営業メール送信ツールなどを使えば、より効率が上がります。
一方、直接の訪問や電話の場合、1時間あたりにアプローチできる企業数は少なくなります。
新規商材を提案するときや、セミナーなど締切が明確に設けられているイベントを提案したいときは、一度に大量のアプローチができるメールを選択するのがおすすめです。
電話営業・訪問営業と同じく、1社ごとに個別のアプローチができることも魅力です。
ダイレクトメール・Web広告・新聞広告・CMは、幅広い層に向けたアプローチには向いています。
しかし、自社に全く関連性のない企業にもアプローチしてしまうロスが発生するため、必要なコストに対するパフォーマンスの質という意味では、多少劣ってしまうでしょう。
より可能性の高い企業をリストアップできているのであれば、メールのように個別アプローチができる手法を使うことがおすすめです。
メールであれば、文面を変えることでアプローチ内容をアレンジできます。
相手企業名や担当者名を入れたり、先方が抱えているであろう課題を調べてピンポイントでアプローチしたりすることも可能です。
1社ごとにメール文面を変えるため手間はかかりますが、その分効果は絶大です。
「自社だけにメールを送ってくれている」「自社のことをよく分かって提案してくれている」という感想を与えやすく、会社全体のイメージアップも図れます。
一石二鳥の効果が狙いたいのであれば、内容をアレンジしながら送信するとよいでしょう。
ここからは、実際に営業メールを効果的なものにする方法を紹介します。
どんな営業メールが目を惹くのか、研究していきましょう。
件名は、先方企業の課題を解決するような文言にしましょう。
例えば、下記のような件名がおすすめです。
セミナーやイベントの案内であれば、メールタイトルに開催日と場所を入れておくとよいでしょう。
時間の都合がつけられる企業であれば、優先的に開封してもらえる確率が上がります。
また、どんな課題に悩む企業と相性のいいサービスか、件名に記しておくこともおすすめです。
まさにその課題に悩んでいる人がいれば、興味を持ってくれるでしょう。
まずは件名で興味を惹けるよう、アレンジしてみることをおすすめします。
本文は、分かりやすく簡潔にまとめます。
たとえ伝えたいことがたくさんあっても、長々と書くのは逆効果です。
「何が言いたいのか分からない」「長すぎるあまり、読む気持ちがなくなってしまった」というケースもあります。
具体的には、下記のことを意識しておくと効果的です。
文章が分かりやすいメールであれば、最後まで読んでもらえる確率も上げられます。
メールを読んだ先方担当者が、最終的にどんなアクションをするのが望ましいのか、記載しておきましょう。
営業メールにはさまざまな種類があり、代表的なアクション例として、下記のようなものが上げられます。
メッセージの最後に、「資料請求を受け付けております」など求めるアクションの内容を記載しておくのが分かりやすいでしょう。
せっかく興味を持ってくれても、アクションにつながらなければ意味がないため、特に注意したいポイントです。
メールに加えて、他のアプローチ手法と組み合わせていくことも効果的です。
代表的なものとして、「先日メールを送らせていただきましたが、お手元届いておりますでしょうか」と電話する方法があげられます。
また、先に電話をしておいて、「この後すぐメールを送らせていただきます」と伝えるのもよいでしょう。
1社に対し複数回アプローチのチャンスが作れれば、その分可能性も上がります。
一度で獲得できなかったからと諦めず、繰り返し接点を作るよう心がけましょう。
最後に、新規開拓に向けて営業メールを出す時間がないときの、有効な手法を紹介します。
目の前の仕事を片付けるだけで精一杯になりがちな人は、ぜひチェックしておきましょう。
営業メールを出す時間が取れない場合は、チームメンバー同士で送信を手分けしましょう。
共有のメールアドレスさえ取得できれば、当番制にして毎日送信することもできます。
また、大量の営業先がある場合でも、短期間で一気に送信できます。
上司や同僚と相談のうえ、スケジュールを確保していくことが大切です。
営業メールを送信する時間よりも、営業先のリストアップに困る人も多いものです。
営業先リストアップに困っているのであれば、リストアップだけでも外部に委託してしまうのがよいでしょう。
なかには、「製薬業界だけリストアップしてほしい」「創業5年未満のベンチャー企業だけリストアップしてほしい」など、細かい要望に対応してくれるケースもあります。
全て自社でおこなうことなく、賢く手を借りていく方法も検討するとよいでしょう。
営業メールの送信も含め、全て営業代行に委託してしまう手法もあります。
自身は、営業代行が見込み客として獲得した企業に対し、具体的な営業活動をすることだけに専念できるでしょう。
プレゼンテーションや資料の準備に時間が割けるようになり、取りこぼしを少なくできます。
ただし、1社ごとに営業メールの文面をアレンジしたい場合や、細かな機転を求める場合には向きません。
あくまでも同じ文面を大量の企業に送信したい場合のみ、検討するのがおすすめです。
営業メールを効果的に活用できれば、新規開拓のチャンスは大幅に上がります。
獲得件数が伸びていけば、自身の成績もあがり、会社の収益も向上するなど、多くのメリットが得られるでしょう。
先方担当者の目を惹く文言になるよう工夫を加え、より結果に結びつくメールにできるよう、対策していくことをおすすめします。