2022.01.04

結婚したくない!メリットやリスクを理解して自分らしく生きよう

結婚したくない…さまざまな価値観や生き方がある今、結婚しないのも女性の選択肢の1つです。一方で結婚しないことのデメリットもあります。結婚したくない!そう考える女性に、結婚しないメリット・デメリットや1人で生きていく準備についてご説明します。

結婚できないのではなく「結婚したくない」


結婚したくない、そんな女性が増えています。
女性をクリスマスケーキになぞらえ、26日(26歳)になったら値引きしないと売れないなんて揶揄われていたのはすでに昔の話です。

2021年に内閣府が発表した女性の平均初婚年齢は29.4歳であり、30歳に近くなっています。
平均初婚年齢があがった理由の1つは、結婚できないのではなく「結婚したくない」女性が増えているから。

当たり前のように結婚妊娠が言われていた時代は終わり、結婚しないのも立派な選択肢の1つになっていますね。

結婚しない選択には、メリットもデメリットもあります。
結婚したくない!そう決めたなら、その両者をよく理解し1人で生きていく準備をしていきましょう。

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「結婚したくない」をデータで見てみよう


まず結婚のメリットやデメリット、結婚したくない女性がすべき準備などを見ていく前に、世の中のどのくらいの女性が「結婚したくない」と考えているのかデータをチェックしてみましょう。

結婚していない理由


まず未婚女性が結婚していない理由について、2021年に内閣府が未婚者(3,322人)に対し行った調査の結果を見ていきましょう

1位 適当な相手にめぐり合わないから 58.8%
2位 自由や気楽さを失いたくないから 36.9%
3位 必要性を感じないから 32.3%
4位 趣味や娯楽を楽しみたいから 23.5%
5位 結婚後の生活資金が足りないから 22.9%
※複数回答可能

この中で1位の「適当な相手にめぐり合わないから」と5位の「結婚後の生活資金が足りないから」は、結婚したくないというより、結婚の条件がそろわないから結婚していない状況と判断できますね。

これは条件さえそろえば結婚する可能性もあるわけですから、6割近い人が相手がいないから結婚できない、2割以上の人がお金がないから結婚できない状況であるといえます。
一方で、2位~4位の理由は「結婚しない」ことにメリットを感じ結婚していない状況。

すなわち「結婚したくない」から結婚しない人たちの割合と読み解くことができます。
これも3割以上の人が「結婚したくない」から結婚していない状況で、こちらもかなり大きな割合となっています。

結婚したくないのか結婚できないのか


ここで言えるのが、「結婚したくない」と「結婚できない」は必ずしも相反するものではないということです。

2位~4位の理由で結婚したくないと考えているけれども、それを邪魔しないパートナーが見つかったら結婚したいと思っている人もいるかもしれません。
「結婚したくない」と「結婚できない」は実はあいまいなものであるとも言えます。

自分は結婚したくないのか結婚できないのか


結婚したくない!そのためにはどうすればいいのか!と突っ走る前に、女性の多くが持つ、このあいまいさを自分自身にあてはめて考えてみることをおすすめします。

例えば4位の「趣味や娯楽を楽しみたいから」のような理由で結婚したくないと考えているのであれば、趣味や娯楽を一緒に楽しめれば結婚したいと考えるかもしれません。

これからご紹介する結婚しないメリットやデメリットを合わせて考えて、結婚したいと少しでも思うならそれにむけた行動が必要ですし、やっぱり結婚したくないと考えるのであればそれにむけた準備が必要です。

人によっては両方並行して行う必要がある場合もあるでしょう。
まずは自分の結婚へのスタンスを明確にしていきましょう。

結婚したくない!結婚しない理由・メリットとは


まずは結婚したくない人たちが考える、結婚しないメリットを見ていきましょう。

時間が自由に使える


結婚すると基本的には1つ屋根の下一緒に暮らすので、自分1人で生きてきたときよりも時間に制約がでてきます。
共同生活でもある結婚生活を成り立たせるには、お互いの協力が不可欠です。

自分のお腹が空いたらその時間にご飯を食べる、飽きるまでゲームをするなどができなくなることも……。
時間が自由に自分のために使えるのは、結婚しないメリットですね。

お金が自由に使える


結婚したら、車だったりマンションだったり夫婦協力して購入するものも増えていきます。
将来子供を持ったときにむけての貯金が始まったりもするでしょう。

あるいは自分が好きなデザインではない机なども、妥協して購入する場合もあるかもしれません。

結婚生活は、自分1人のためだけにお金を使うわけにはいきません。
結婚しないことで、お金が自分の自由にできるのは結婚しないメリットの1つです。

親族付き合いをしなくてもいい


案外面倒くさいことも多い親族付き合い。
自分の親族でも煩わしく感じることもあるのに、赤の他人だった人たちとの付き合いはなおのことです。

結婚しなければ、少なくとも自分側の親族付き合いをするだけですみます。

家事の負担が増えなくてすむ


女性も働いている人が多くなっている中、家事も男性と女性と分担することが求められています。
しかし現実は女性の方が家事を多くすることが多いもの。

働く女性の75%以上が家事の半分以上を負担しているなんていうデータもあるように、まだまだ男女平等とはほど遠いようです。

結婚したくないと考える人の中には「結婚した方が負担が増えそう」と感じている人も多いでしょう。
結婚しなければ、自分の分だけ家事をすればすみます。

苗字を変更しなくてすむ


選択的夫婦別姓が議論されるようになってきていますが、今のところ結婚すれば(国際結婚でない限り)夫か妻かどちらかが姓を変更することになります。

男性側が姓を変えるケースは結婚全体のわずか4%程度というデータもあるように、女性が苗字を変えるケースが多いです。

苗字を変えるとさまざまな手続きが必要になってきます。
銀行口座や運転免許、パスポートなど多岐にわたり、かなり大変です。

公的書類の名前を変更するわけですから、変更に必要な書類もたくさん準備する必要があります。
結婚しなければ、こんな面倒くさい手続きをしなくてもすみますね。

気楽にすごせる


なんといっても1人は気楽です。
自分1人の人生を気にかけていればすみますので、自由に過ごせます。

結婚に伴う責任もありませんし、どんな過ごし方や生き方をしても自分の問題ですみます。
1人が好きという理由で結婚したくない人は、これが結婚しない一番の理由かもしれませんね。

子供の期待をされずにすむ


さまざまな生き方が肯定されるようになってきた現在ですが、それでもやはり結婚すれば子供の詮索をしてくる人がいるのも事実です。

結婚はするけれど子供は生まない、そう決めた人でも親や親族、社会からのプレッシャーを感じることは多いと言われています。

結婚しなければ、そもそも子供の期待もされません。
結婚しない選択肢にはこんなメリットもありますね。

恋愛を楽しめる


結婚したあとに誰か夫以外の人を好きになったとしても、その気持ちのまま突っ走るわけにはいきません。
結婚後、夫以外の誰かと関係を持つのは不貞行為として民法上の不法行為に該当してしまいます。

結婚しなければ、誰と恋愛するのも自由です。
恋愛が楽しめるのも、結婚しないメリットですね。

結婚したくない!結婚しないデメリットもある


結婚しないメリットはたくさんありますが、一方でもちろんデメリットもあります。

結婚なんてしない!結婚なんてしたくない!と決める前に、しっかり結婚しないことで起こり得るデメリットを理解しておきましょう。

まだまだうるさい世間体


「結婚したくない」は、立派な選択肢の1つです。
ですが結婚しない女性に対して、まだまだうるさく言ってくる人がいるのも事実です。

保守的な地域では結婚を望んでいない女性に、無理矢理お見合いをさせるなんていうことも……。
また、結婚して孫の顔を見せるのが親孝行という考えもまだまだ根強く、結婚しないことを「親不孝」という人もいたりします。

結婚しないと、こういう他人の批判にさらされることもあります。

未婚の母に世間は厳しい


結婚したくないけれど、子供はほしい。
そんな人もいるでしょう。

結婚しなくても子供はもてます。
シングルマザーを応援する社会制度も多くあり、女性が1人で子育てをする状況は少しずつですが良くなってきています。

一方で「未婚の母」に対する世間の目はまだまだ厳しいものがあります。
最近では歌手やタレントで未婚の母であることを発表する人も増えてますが、それに対するコメントは応援するものが多いとはいえない状況です。

まだまだ世間は子供を持つ=結婚であることが多く、結婚をしないと子供を持ちづらい状況であると言えますね。

経済面で不安定


結婚しないメリットとしてお金が自由に使えることを上げましたが、これは逆に経済面での不安定さと表裏一体です。

仮に自分がなんらかの理由で働けなくなったり収入がなくなったりしても、結婚して協力しあえる人がいればなんとかなることも多いでしょう。
親が生きていれば親に頼ることもできるかもしれません。

結婚せず1人で生きていくと、経済面でも自分1人で生き抜かなければなりません。
親もいつまでも生きているわけでも、協力できるとも限りませんし、経済面での不安定さは結婚しないことのリスクと言えるでしょう。

病気のときに独りぼっち


結婚せず1人気ままに生活するのは楽しいですよね。
ですが病気や怪我をしたときに誰も看病してくれる人がいないのは、とても不安に感じるものです。

また精神的な不安感だけではなく、実際に不便な場合も多いもの。

例えば腕を骨折したとき、お風呂に入るだけでも一苦労です。
ギブスを濡らさないように、ギブス周りにラップを巻いたりビニールをかぶせたりと、1人だととても大変ですよね。

親や友人も常に助けてくれる状況にあるとは限りません。
病気のときに独りぼっちなのは、結婚しないリスクの1つです。

老後の不安


孤独死なんていう言葉がメディアによく登場する昨今、結婚したくないけれど老後が不安という人は多いのではないでしょうか。

体が元気なうちは1人で無理がききますが、体調を崩したり怪我をしたときなどやはり1人は辛いですよね。
親が他界し友人も年をとれば、一緒にいられる人はどんどん少なくなっていきます。

公的サービスなどで身体的なサポートは受けられたとしても、精神的な不安をなくすのはなかなか難しいもの。
結婚しないという決断に老後の不安はつきものですね。

結婚したくない女性がすべきこと


結婚したくない、結婚しないという選択のメリット・デメリットを鑑みて、やはり結婚したくないと結論づけたのであれば、将来にむけて準備が必要です。

ここからは結婚したくない女性がすべきことを考えていきましょう。

ライフプランを作る


まずはどんな人生を送りたいかライフプランを作っていきましょう。
どんな仕事をいつまでするのか、老後はどうしたいのか、どこに住むのか……。

30代・40代・50代と年代別にしたいこと、すべきことをしっかり考え計画をたてていきます。

お金の準備をする


ライフプランを考える中で絶対に避けて通れないのがお金のこと。
年金受給時期がどんどん遅くなり受取金額も減っていく中、将来にむけてお金の準備をすることはとても大切です。

一般的な各年代で準備すべきお金については次の章で詳細に説明しますが、個々のライフプランごとに必要なお金は違うものです。

ライフプランを考える際、一緒にそのライフプランを実現するにはどの程度のお金が必要なのか考えておきましょう。

健康でいられる努力をしよう


ライフプランを計画通り実行できるのも健康な体があってこそ。
健康な体をキープできるように、若いうちから栄養バランスのとれた食事や適度な運動を心がけるようにしましょう。

年をとればとるほど病気や怪我をしやすくなるのは事実です。
保険加入なども含め、常に良い医療を受けられる状態にしておきましょう。

人間関係の構築


結婚している人、結婚して子供がいる人、独身の人。
どうしても生活スタイルは異なってくるものです。

似たような境遇の友人や将来助け合える人を見つけることは、精神的な安心にもつながります。
人間関係も意識的に構築していくようにしましょう。

結婚したくない女性が準備すべきお金のこと


結婚したくない・結婚しない場合、基本は自分1人の収入で生きていくことになります。

老後の面倒を子供に見てもらうという期待もできません。
結婚しないと決めた女性はどのくらいお金を準備すればよいのでしょうか。

また、どのようにお金を使うべきなのでしょうか。
年代別に見ていきましょう。

20代◎将来に備え自己投資も


保険に入ったり将来への貯金をすることも大事ですが、20代なら将来の収入を増やすために自己投資をするのも大切なことです。

資格取得をしていつでも仕事ができるようにしておく、自分ならではのスキルを磨いて他人と差別化をはかるなど、十分な収入が得られるように準備しておきましょう。

30代◎終の住処を検討・準備する


終の住処をどうするか、30代のうちから検討しておきましょう。
マンションや家を購入すれば将来の資産になりますが、一方で行動範囲が限定されることにもなります。

購入するのであれば、まだ体力もあり仕事も続けているであろう50代のうちにはローンを払い終えられるようにしておきたいもの。

賃貸は行動範囲が制限されることはないものの、仕事をリタイアしたあとの定期収入がない状態だと賃貸契約を断られることがあります。

賃貸でも購入でも維持費などを考えるとトータルコストはほとんど変わりません。
自分がこれからどこで生きていきたいのか総合的に考え、終の住処を準備し始めましょう。

40代◎医療保険に加入して安心を


結婚しない場合自分の稼ぎだけで生活しなければならないため、収入が途絶えると一気に経済的に非常に厳しい状態になってしまいます。
自分が病気や怪我で働けなくなったときのために、医療保険に加入しましょう。

40代になると女性ホルモンの分泌が急激に減少し、更年期をはじめさまざまな体調不良がでてくるからです。
医療費をカバーするだけではなく、大きな病気を診断されたら前もって給付金を受け取れる保険に加入しておくと安心です。

治療にかかるお金や働けない間の生活費が手元にあると安心感が違います。
給付金の目安は年収の約2~2.5倍です。

50代◎親の介護


50代になれば親の多くは70代後半~になり介護や世話が必要になってきます。
親の介護が始まったからといって、家計収入を自分1人でまかなっている独身女性は仕事を休むわけにはいきません。

親がしっかり貯金をして民間介護や施設に入るためのお金を用意してくれればそこまでの負担はありませんが、親が用意してない場合もあります。
その場合、社会保険だけでは賄えない分を自分が負担する必要がでてくることも。

在宅介護の場合、「公益財団法人 生命保険文化センター」によって行われた平成30年度「生命保険に関する全国実態調査」によると、ベッドなどをそろえる初期費用に約69万円、月額平均費用は約7.8万円となっています。

介護期間の平均年数は4.7年(54.5ヶ月)であることを考えると約500万円近い出費になります。

60代◎仕事引退や親の死亡


公益財団法人生命保険文化センターによると、60代以上の単身無職世帯の平均支出額は約14万4,000円です。
62歳に引退し日本人女性の平均寿命である87歳まで生きるとすると

144,000円x25年(300カ月)=43,200,000円
が必要になってきます。

この金額のうち年金支給額でまかなえない分は、あらかじめ自分で準備しておく必要がありますね。
年金支給額については就業状況によって違ってきますので、将来の自分の年金支給額をしっかりと把握しておきましょう。

「今は」結婚したくない!場合


「今のところは結婚したくない!」
「1人で生きていくつもり!」
「だけど良い人がいれば結婚してもいいかも……」

そんな人もいるでしょう。
妥協や無理をしてまで結婚したくはないけれど、良い人や機会にめぐまれたら結婚してもいいと考えている場合、上記であげた結婚しない場合の準備と並行して出会いの機会を増やしていくことも必要です。

街コンに参加したり、婚活パーティーに参加したり、あるいはマッチングアプリを使ったりと積極的に行動していきましょう。

出会いの数が増えれば、結婚したいと思える人に出会える確率が増えるだけではなく、友人として付き合っていきたいと思える人に出会えることも増えるもの。

もともと結婚したいという気持ちも少ないわけですから、気楽な気持ちで取り組めるのもいいですね。

結婚したくない!自分らしく生きる準備を


結婚したくない!
生き方が多用化しさまざまな選択肢がある現在では、結婚しないという判断も立派な選択肢のひとつです。

結婚しても結婚しなくても結局は自分の人生ですから、自分が幸せだと感じる道を選ぶのが最適解でしょう。
結婚しないメリットやデメリット、結婚しない場合に必要な準備などを理解し、自分らしく人生を送っていきましょう。

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レイトン愛加(ライター)
レイトン愛加

英語・キャリア系の記事が得意◎ブラジル在住ライター

英語力0からアメリカ高校留学・オーストラリアTAFE留学を経て英検1級・TOEIC950に。ブラジル現地会社で英語とポルトガル語で経理関係の仕事をしています。ブラジル会計士資格取得済み。ブラック企業から転職エージェントを利用しコンサル企業に転職成功した経験からキャリア関係の知識も豊富。趣味は読書と遺跡巡りと美容研究。

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