退職で罪悪感を感じる必要はない
退職を切り出すときは「気まずいな」「申し訳ないな」などと不安に思うかもしれません。
しかし、退職は労働者に認められた権利です。
悪く思う必要はありません。
終身雇用が崩壊しつつある現在、退職は特別なことではなくなりました。
これからの人生で何回かは退職を経験するかもしれないと思えば、慣れておいて損はありません。
日本全体で見れば毎年たくさんの人が会社を辞めています。
その人数はなんと数百万人以上!
退職に罪悪感を感じず、前向きに考えてきましょう。
退職が切り出せない理由
なかなか退職を切り出せない場合は、まず原因を考えてみましょう。
原因を認識すると具体的な対処法が見つかることも。
ここでは退職を切り出せない理由についてご紹介します。
当てはまるものがないかチェックしてみましょう!
非難されることが怖い
退職をすれば、会社は引き継ぎや新たな配置などについて考える必要があります。
会社の状況によっては下記のような非難を受けることも…。
- 人手不足で忙しいのになんで辞めるの?
- 引き継ぎの手間を増やすの?
- 今辞めるなんて無責任だ
悲しいことですが、そのような雰囲気の会社であればいつ辞めても非難される可能性はあるはず。
「退職=悪」ではありませんので、堂々としていましょう。
反面、どんな状況でも味方になってくれる人がいるかもしれません。
退職を申し出ることで共感し、応援してくれる人が現れることも!
あまり重く捉えすぎず、単なる退職の報告と考えるようにするといいでしょう。
後悔しないかどうか不安
退職においては、本当にこの選択でいいのかな?と考えてしまうことがあるでしょう。
特に初めての退職ではなかなか踏ん切りがつかないものです。
「辞めなければよかったと思うのでは?」「前の会社の方がよかったと思うのではないか?」など、いざ辞めるとなると不安になることも。
現在の会社で安定した生活を送っていればなおさらです。
退職を考えたからにはそれなりの理由があるはず。
その理由を思い出し一度整理してみましょう。
退職するメリットがあるなら、不安になりすぎず前向きに行動してみるといいでしょう。
早期退職になり申し訳ない
従業員が退職をすると会社はさまざまな対処が必要になります。
入社してからあまり時間が立っていない場合、特に申し訳なさを感じることがあります。
具体的には、下記のような申し訳なさを感じる可能性があるでしょう。
- せっかく業務を教えてもらったのに申し訳ない
- また新しい人を探してもらうことになる
- 配置の見直しをさせてしまう
周りの人が普段から優しく接してくれた場合などは、より申し訳ないと感じるかもしれませんね。
業務に支障が出ないよう退職まで1ヶ月程度の期間があれば、問題はありません。
配置の見直しや人材育成、後任の雇用などは会社がやるべきこと。
労働者側が申し訳なさを感じる必要はありません。
退職の際は自分の気持ちを優先するようにしましょう。
安定した生活を失うのが怖い
会社を辞めるときに訪れるのが、生活の大きな変化です。
次の仕事が決まっていないまま退職をすると、安定した収入を失います。
「貯金がどんどん減っていく…」とドキドキすることに。
転職先を決めてから退職を申し出るのがいいでしょう。
転職先が決まっていても、やはり新しい環境や業務に慣れるまでは苦労するものです。
退職によって、金銭的にも心理的にも安定感を失うかもしれません。
そのような気持ちが出てくるのは普通のことなので、不安に思いすぎることはないでしょう。
将来がなんとなく不安
退職を決める前後の時期は、今後のキャリアや人生について考える機会が多くなります。
「次の会社でもやっていけるのだろうか」「自分の人生はどうなるのだろう」など、さまざまな感情が生まれることでしょう。
漠然とした不安に襲われてしまうことも。
退職によりその不安が大きくなってしまうという方もいるのではないでしょうか。
退職に対しての不安と、人生に対しての不安は別物。
しっかりと切り離して今できることに取り組んでいきましょう。
退職するまでの残りの期間が気まずい
退職を伝えてから実際に退職するまで、1ヶ月から3ヶ月程度かかります。
その期間は気まずいと感じてしまうケースがあります。
「逃げたって思われないかな?」「仕事が増えたって思われていたら嫌だな」などと考えてしまうことがあるかもしれません。
しかし、会社の同僚や上司ともあと少しの付き合いと思えば気になりません。
業務をしっかり行なっていれば、周囲の目を気にする必要もないでしょう。
退職までの期間を引け目に感じることなく堂々としていましょう。
仕事を辞めるメリットとは
いざ退職を切り出そうとすると「今の会社にもメリットはあるし…」など迷い始めてしまうもの。
仕事を辞めるメリットも考えてみることが大切です。
どちらの方がメリットが大きいのか、落ち着いて検討してみましょう。
ここでは仕事を辞めるメリットをご紹介します。
自由な時間が増える
退職をすると、今まで仕事に費やしてきた時間から解放されます。
有休消化期間や、次の仕事までの空白期間を設けるケースも。
社会人としてずっと働いてきた方であれば、貴重な時間となるでしょう。
思い切り好きなことをしたり、新たな仕事に向けて勉強をしたり…。
「忙しくて自分のキャリアについて考える暇がなかった」という方は、しばらくゆっくりと考えてみてもいいかもしれませんね。
会社で働いてきたときにはなかった新しい気づきが生まれるかもしれません。
新たな経験ができる
転職先では、新しい業務や同僚・上司との出会いがあります。
そこから学べることはたくさん。
現在の会社でストレスを感じていたとしても、新しい場所では新鮮さを持って働けるのもうれしいですよね。
ひとつの会社に留まると、いつの間にかひとつの視点に固定されてしまうことも。
新しい環境で視野を広げることは大きなメリットになるのです。
また単なる転職だけではなく、空いた時間を使ってさまざまなことにトライする方もいるでしょう。
- 海外へ留学する
- 起業する
- 資格取得に向けて勉強する
退職すれば「週5日」「1日8時間」などの縛りはなく、自分がやりたいことにじっくりと挑戦できるのです。
退職を機に新しいことに積極的にチャレンジできるかも!
退職を言い出せなくて怖い人ができる準備とは
退職すると決めたら、どんな準備をすればいいのでしょうか。
上司に切り出す前に自分でできる準備についてご紹介します。
いつまでに退職したいか期限を決める
退職までの大体のスケジュールを考えておきましょう。
下記について明確にしておくことをおすすめします。
- 最低でもいつまでに辞めたいか
- 有給が何日残っているか
- 最終出勤日はいつにしたいか
- いつから転職先で働けるのか
スケジュールを明確にすれば、現在の会社と次の会社のどちらにも配慮できる上、自分でも安心できますよね。
上司に退職の意思を伝えるときでも具体的に伝えられ、話がスムーズになります。
引き止められたり、もう少し会社に残ってほしいと言われたりしても大丈夫。
期限を決めておけばズルズルと後ろ倒しになることがありません。
「この日までに辞めたい」としっかり決めてから退職の意思を伝えるようにしましょう。
引き継ぎの準備をしておく
スムーズに退職するためには、環境を整えておくことが大切です。
自分の業務についてマニュアルを作り、後任者がやりやすいような環境を作りましょう。
「わからないときは○○さんに相談する」など、実際の業務に携わっていたからこそのコツも記載しておくといいでしょう。
マニュアルがあれば自分の引き継ぎも楽になり、退職に関する負担も軽減できます。
いつでも引き継ぎができるという状況であれば、会社も退職に納得しやすいというメリットがあります。
生活費を確保しておく
退職で心配なのがお金のこと。
会社を辞めることで収入がない期間が生まれることも…。
具体的には、下記のようなリスクが考えられます。
- 次の仕事を始めるまで空白期間ができてしまう
- 転職先と労働条件の交渉中に決裂してしまう
- 転職先で仕事を始めたが、合わずにすぐ辞めてしまう
貯金や失業手当を活用すればいいものの、会社勤めをしているよりも不安定な状況になりますよね。
一人暮らしでは生活費の不安も増すでしょう。
退職前にある程度の生活費を用意できれば安心です。
今の会社でボーナスを受け取ってから辞めるのもいいでしょう。
退職金のチェックなど、お金回りの確認を忘れずに行いましょう。
また、失業保険など公的な制度を確認しておくこともおすすめです。
辞めた後の会社は心配しなくてOK
「忙しいときに辞めて大丈夫かな」など考えて、気が引けてしまうかもしれません。
優しい人や責任感のある人に多い考え方です。
会社を辞めるときは、自分の担当していた業務に関することの引き継ぎや片付けをしっかりすれば、それで大丈夫。
今後の配置や売り上げについて考えるのは会社の仕事であり、必要以上に重く考える必要はありません。
また「自分は会社にとって重要な人物だ」と無意識に思っていると、自分の退職を大きく捉えてしまうことも…。
自分にとっては人生の大イベントかもしれませんが、会社にとって退職者が出るのは普通のこと。
退職を切り出すのは、ただの報告だということを理解しましょう。
キャリアプランについて考える
自分の中に迷いがあれば、退職を切り出すまで時間がかかってしまいます。
そんな状態で退職を切り出しても、意思が弱いと思われて上司から引き止められてしまうことも…。
キッパリと退職するためにも、自分のキャリアプランや気持ちについてあらためて考えてみましょう。
理想とするキャリアプランがあればそれを退職の理由にするのもおすすめです。
「キャリアアップのため」などポジティブな理由を伝えれば、上司や同僚としても受け入れやすいでしょう。