2021.10.12

職場環境改善で仕事の効率アップ!職場環境改善のアイディア5選

働き方改革が進む中、労働者の働く時間や柔軟な働き方がしやすい環境づくりを整備する「職場環境改善」にも注目が集まっています。従業員が気持ちよく働ければ、仕事の効率も上がります。そこで今回は、今からでもできる職場改善のアイディアを5つ紹介します。

「職場環境」には4つの要素が含まれる


そもそも、職場環境とは何を指しているのでしょうか?会社で働く上で従業員を取り巻く環境のことですが、主に5つの要素があります。

1.室内、作業環境


職場の温度や湿度、照明の明るさ、騒音、匂い、PCのスペックやネット環境、コピー機など機器の扱いやすさなどが職場環境のひとつの要素になります。

室内環境や作業環境は、労働におけるストレスと大きな関わりがあり、その環境次第で業務に大きな影響があるのです。

また、機械のモーター音がうるさい、空気がよどんでいるなど、従業員の不満につながる環境で働いていると、イキイキ働くことが難しくなります。

その結果仕事の効率が悪くなり、質の低下にもつながってしまうのです。

2.仕事量、作業方法


与えられている業務が、本人の力量に合った仕事量であるかということも、大切な要素です。

作業量が多すぎる、経験値を大きく超えている内容を要求している、時間などの制限が厳し過ぎる仕事は負担になってしまいます。

反対に単調で刺激がなかったり、極端に仕事量が少なかったりする場合も本人のモチベーションが下がる原因となる場合があります。

負荷は大きすぎても少なすぎても、良い職場環境とは言えません。

そのため、適材適所の配置ができるように環境を整えることが大切です。

また、仕事の自由度や意思決定に参加できるなど、ある程度の自己裁量があるとモチベーションにつながります。

反対に、上司の指示通りにしか物事を進められない、重要な意思決定に参加できない環境だと、やらされている感が強まってしまう可能性があります。

そのため、すべて上司が指示を出すのではなく、適度な裁量権を与える環境を用意することが大切です。

3.その他施設環境


一日のうち、多くの時間を過ごす職場での快適な環境作りには、疲労やストレスを効果的に癒すことのできる休憩室等の設置も大切な要素です。

その他に、洗面所、トイレ、給湯室などの職場で必要となる共有スペースを清潔で使いやすい状態にしておくことで、社員が気持ちよく過ごせます。

賃貸オフィスなどの場合、共有部での問題点は後回しにしてしまいがちですが、物件を管理している管理会社へ相談すると対応してもらえます。

4.人間関係


職場での人間関係の悩みは、いじめや嫌がらせ、組織の中で孤立しているといったわかりやすいものとは限りません。

  • 「何かあっても相談しにくい雰囲気」
  • 「いつもピリピリしている人がいる」
  • 「上司の指示が分かりにくい」

など、管理者が把握しづらい、本人にしか分からない苦痛というものがある場合があります。

このような場合、なかなか同僚には相談できず、一人で抱え込んだり、強いストレスを感じたり、心身の健康に影響を与え、スムーズに仕事を進めるのが難しくなってしまいます。

そのため、職場での良好な人間関係は、心地よく働く上でとても重要な要素です。

職場環境を改善するメリット5つ


職場環境を改善することで、以下のメリットが得られます。

  1. 従業員ストレスの軽減
  2. 業務効率の向上
  3. 離職率の低下
  4. 顧客満足度の向上
  5. 良好な人間関係

主なメリットは次の4つが挙げられます。

従業員のストレスの軽減


「集中して業務に取り組みたいのに雑音が聞こえる」「空調が強すぎて体調が悪くなる」「コミュニケ―ションが取りにくく対人関係が不安」など、ストレスの感じ方は人それぞれです。

些細なことであっても、ストレスが積み重なれば、心身の不調につながるケースも出てきます。

職場環境改善に成功すると、従業員が快適に働けるようになり、その結果パフォーマンスを発揮しやすくなるのです。

2.業務効率の向上


適切な照明や気温、座り心地の良い椅子、スペックの良いPCや機器などは、従業員の業務効率を高めてくれます。

また、従業員が働きやすい環境によって業務効率が高まれば、自然と仕事に対するモチベーションアップにもつながります。

その結果スキルアップや商品・サービスの品質向上に意欲的になり、効率的な企業成長にも期待ができるのです。

3.離職率の低下


離職理由として多く挙げられるのが、「給与面での不満」「職場の人間関係」「労働環境の悪さ」です。

待遇の見直しや、柔軟な働き方が出来る環境整備やコミュニケーションの促進をはかることで、離職率を下げられる場合があります。

どのような企業でも優秀な人材を定着させたいと願うもの。
具体的な職場環境改善ができれば、人材確保にもつながるのです。

4.顧客満足度の向上


職場環境改善は、従業員本人や社内だけでなく、顧客満足度へもつながります。

なぜなら、従業員が心地よくイキイキと働けることで、より良い商品やサービスの提供が可能になるためです。

また、顧客満足度が上がったという結果を従業員に伝えることで、努力が報われた気持ちになり、さらなるモチベーションアップになります。

そして、顧客満足度が上がると、客数や客単価が上がり、企業の収益性が高くなることも期待できるという好循環が生まれるのです。

5.良好な人間関係


周りに相談できる人がいる、尚且コミュニケーションが盛んな職場環境であれば、自然と良好な人間関係が生まれます。

人間関係が円滑だとストレスが軽減されるだけでなく、わからないことや悩みを気軽に相談できるようになます。

そうなれば、自分一人で不安を抱える必要がなくなります。

その結果、安心感を持って仕事でき、仕事のパフォーマンスやモチベーションが上がるメリットもあるのです。

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明日からできる職場環境改善のアイディア5選


職場環境改善の取り組みについては、具体的なアイディアを参考にすることが良いでしょう。

ここでは明日からでもできる、職場改善環境のアイディアを5つ紹介します。

1.作業環境を改善する


作業環境を改善する方法としては、以下の4つがあげられます。

  • 室内や共有スペースを清潔に保つ
  • 定期的に空気の入れかをし、室内を快適に保つ
  • パソコンやモニターなどをより高機能なものにする
  • インターネット環境の改善

清潔さや室内の快適さは、同じオフィスで働く従業員からのヒアリングですぐにでも改善できるポイントです。

また、通信環境が悪くはないか、十分なデジタルツールが提供されているかなどを確認し、不十分であればアップグレードを検討すると良いでしょう。

2.業務・勤怠管理を行う


業務量が適切かどうか、労働時間が長すぎていないかなど、従業員の業務や勤怠についてしっかり把握することが大切です。

そのために、インターネットを利用した勤怠管理システムを導入するなど、改善を試みてみましょう。

また、一人ひとりの業務を全員で把握できるようなビジネスチャットを活用するなど、効率よく業務が進められるような取り組みも選択肢のひとつです。

業務について改善できそうなことがあれば、ペーパーレス化を進める、デジタルツールを使うなど、積極的に取り入れるのも一つのアイディアです。

3.労働時間の改善・残業を減らす


時間外労働や休日出勤が多いなどが常態化しまっていることは、決して良い職場環境とは言えません。

日々の業務を細かく見直し、適切な労働時間に改善できる取り組みが必要です。

そのために、必要のない会議はしない、不必要な電話やメールなどが不要になるようにツールを見直すなどしてみましょう。

本当に必要な業務と、そうでない業務を見直すことにより、残業時間を減らせ、その結果従業員の心身の健康維持や、モチベーションにもつながるのです。

4.休暇を取得しやすい環境の整備


従業員が仕事中の疲れをいやせるような休憩室の設置や休憩時間の確保も大切ですが、休暇をきちんととれる環境つくりも重要です。

制度はあるものの実際には取りにくい状況であれば、以下のような改善方法を考えてみましょう。

  • 自分が抱えている仕事の量や内容をほかの人にもわかるようにしておく
  • 有給休暇を取る人のサポートを快く引き受け、お互い様の雰囲気作りをする
  • 連続で有給休暇を取ると、特別休暇が与えられる制度の導入を検討してみる

周囲もあまり休暇制度を利用しないし、なかなか変えられないと思っている人も多いかもしれません。

しかし、日々の少しの工夫やアイディア次第で休暇が取得しやすい環境になり、リフレッシュしやすくなることで、働く意欲も上がります。

5.コミュニケーションの活性化を図る


従業員同士の円滑なコミュニケーションは、業務においても大切な要素です。

他部署の人とあまり会話する機会がなく、業務連絡しにくい、年齢層がバラバラで話しかけるときに緊張するなどは、精神的にも負担を感じます。

そのため、コミュニケーションを積極的に取れるような環境づくりに力を入れてみましょう。

具体的には、以下のような取り組みがあります。

  • 社内報をHPや社内SNSで公開する
  • 食事をしたりコーヒーを飲んだりできるスペースを多数設置する
  • 1対1でミーティングを行う
  • 会議をWEB上で行う

社内の出来事や連絡事項を社員に向けて発信する社内報は、他部署のことを知れるチャンスにもなります。

話題が広がりやすくなり、コミュニケーション活性化に期待ができます。

社員だけで運用されるメディアが社内SNSも有効です。
共通の趣味や興味がある従業員と繋がれたり、社内イベントが実現出来たり、さまざまな使い方ができます。

社内の人間同士が1対1でミーティングをしたり、会議を対面ではなくWEBで実施したりすることで、上司や年上の人に対しても意見や考えを発現しやすくなります。

従業員同士が円滑なコミュニケーションを取れるようになると、ノウハウや情報の共有もスムーズにでき、働きやすさを感じるようになるでしょう。

職場環境改善を始めるための4ステップ


実際に職場環境改善に取り組む際は、次の4ステップで実施してみましょう。

1.職場環境改善の体制作りに必要な調査
2.改善計画の立案
3.職場環境改善対策の実施
4.効果の評価

まずは、どのような職場環境改善が必要なのかを調査します。
その際は、従業員から不満や要望などアンケートを取る、聞き取りをするなどしましょう。

そして、実際の問題点を把握したら改善計画を立てます。
この時に、改善策の検討や実施に労働者が参加できるようにすることが重要です。

従業員からの意見の中には、たくさんのヒントが散りばめられています。

身の負担に関連する職場環境、労働環境、作業環境などさまざまなことに目配りした計画を練りましょう。

進め方や内容が決まったら、実行に移します。

従業員が理解し、実施しているか、問題は生じていないかなどを知るためにも、期間を設定して実施状況を話し合うことが大切です。

一定期間が経過したら、計画が決めたとおりに実施されたかどうか、目標としていた効果は得られているかを検証してみましょう。

効果評価が低かった場合、よりよい対策になるように計画を見直すことも必要です。

このステップを繰り返すことにより、従業員が満足できる環境へと少しずつ改善されていきます。

職場環境はアイディア次第で改善できる


従業員がイキイキと働ければ、モチベーションや業務効率が上がり、会社の収益にもつながります。

また、心身共に健康に長く働けるので、優秀な人材の定着率も向上します。

せっかくなら、皆がストレスを感じることなく自分の力を発揮できる環境で働きたいものですよね。
少しの工夫やアイディアで職場環境は良くなります。

職場環境改善はメリットがたくさんあるので、明日からでもできる職場環境改善のアイディアを参考に、取り入れてみてはいかがでしょうか。

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澤 杏子(ライター)
澤 杏子

フードコーディネーターやコスメ検定の資格、自身のキャリアを活かしライターとして活動中。仕事や日常に悩んだ時に少しでも役に立つ情報を発信していきたいと思っています

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