2021.11.08

会社の種類をわかりやすく紹介!起業するならどれ?設立のメリットも

「株式会社」「合同会社」など会社の種類はいくつかあります。しかしその会社の種類について説明できるという方は少ないのではないでしょうか。今回は会社形態の種類や特徴についてわかりやすくご紹介します。起業に興味があるという方も要チェックです!

会社の定義をおさらい


一般的に使われている「会社」という言葉。
そもそも会社に定義はあるのでしょうか。

会社と言える団体の特徴は、下記の通りです。

  • 民間の法人である
  • ビジネスによる利益を、社員や株主などに分配することが目的

これに対して「法人」という言葉もよく耳にしますよね。
組織ではありますが「人と同じ権利や義務を認められている」という特徴があります。

こちらは「公的法人」「私法人」があり、さらに私法人は「営利法人」と「非営利法人」に分けられます。

ビジネスによって利益を上げることが目的の「会社」。
対して「法人」という組織は、営利か非営利のいずれかの可能性があるのですね。

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新設できる会社の種類には決まりがある


起業や独立といった言葉が一般的になった近年。
新しく設立できる会社の種類は、下記の通りです。

  • 株式会社
  • 合同会社
  • 合名会社
  • 合資会社

下の3つ(合同会社・合名会社・合資会社)は、これらをまとめて「持分会社」と呼びます。

持分会社とは「出資者が経営者となる会社」のこと。
出資した人が経営も行います。

それとは逆に、株式会社は出資者と経営者が異なります。

  • 出資者は株主となり「株主総会」に参加する
  • 経営者は取締役となる
  • 会社を代表する人が代表取締役となる
  • 出資する人と、実際に経営する人を分離する意味合いがある

株式会社は上記のような特徴があるのですね。

株式会社


ここからは、各会社の特徴について見ていきます。

株式会社は一般的によく知られている形態であり、イメージしやすいという人も多いでしょう。
株式会社の特徴について見ていきましょう!

メリット:信頼度が高い


株式会社は信頼度が高いというメリットがあります。
個人事業主や他の種類の会社と比べると、助成金などの制度が使いやすくなることも。

個人事業主が節税対策で法人化することもあるのです。

また「株式会社」はよく聞く言葉であり、安心感も抜群。
取引先の人に信頼されて、ビジネスチャンスをつかみやすいというケースも!

大規模な運営もできるため「将来会社を大きくしたい」と思う方でも安心です。

デメリット:ルールや制約が多い


株式会社のデメリットとして、制約が多い点が挙げられます。

  • 会社の設立時には、定款(会社の事業内容などが掲載されている文書)に公証人の認証手続きが必要
  • 役員の任期が来るたびに、登記内容を変更しなくてはならない
  • 12年間登記をしないと、登記の記録が抹消されてしまう

とは言え、近年では徐々に緩和が進んでいます。
設立する際に出資する「発起人」は1人以上いればOK。

資本金は0円や1円でも設立できます。
制約は多いとは言え、以前よりはゆるくなってきているのですね!

合同会社


比較的最近できた会社形態です。
有限会社に代わるものとして注目を集めています。

他国では「LCC」と呼ばれることがあり、どこかで目にしたことがあるという方もいるかもしれませんね。
合同会社のメリットとデメリットを見ていきましょう!

メリット:コストがかかりにくく、自由度が高い


新しくできた会社形態である合同会社。
今までの会社形態から、いいところどりをした会社と言えます。

設立時には、制約が少なくコストがかかりにくいというメリットがあります。

  • 資本金の制約はなし
  • 登記に公証人の認証は不要
  • 登録免許税は6万円でOK

さらに、経営をスタートさせてからも、下記のような点で自由度が高い傾向があります。

  • 株主総会などが不要
  • 役員の任期は無制限

これらの理由などから、事務作業の負担が少ないと言われています。
比較的スピーディな意思決定や、自由な経営がしやすいと言えますね。

デメリット:社会的な信用度が低い


合同会社は、まだ歴史の浅い会社形態。
社会的な信用度はやはり株式会社には劣ります。

また、株式会社のような上場はできません。
融資を受けたり、取引先を増やしたりと、どんどん会社を大きくしたいと思っている時には不利になることがあるかもしれません。

合資会社


合資会社は「出資者が2名必要」という特徴があります。

  • 無限責任を負う出資者
  • 有限責任を負う出資者

経営に失敗してしまった時は、前者の「無限責任社員」の方が重い責任を負うこととなります。

メリット:少ないコストで設立できる


合資会社は合同会社と同じく、株式会社よりも設立時の手間やコストが少ない傾向にあります。

  • 登録免許税が6万円で済む
  • 定款の認証は不要
  • 比較的低コストで設立できる
  • 決算公告義務がない

デメリット:出資者が2名必要であり、片方の責任が重い


株式会社は1人でも設立できるのに対し、合資会社は2名以上が必要です。

経営が立ち行かなくなった時は、大きな責任を無限責任社員が負うことに。
自分の個人的な資産にも影響を及ぼしかねません。

そのため、現在はリスクの少ない合同会社を選んで設立する人が多くなっています。
合資会社をあえて選んで設立する必要は少なくなっていると言えるでしょう。

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合名会社


合名会社は、無制限に責任を負わなくてはならない「無限責任社員」で構成されます。
合資会社は2名以上必要だったのに対し、合名会社は無限責任社員1名で設立できる点がポイントです。

合名会社のメリットやデメリットは、合資会社とほとんど同じです。
こちらも念のためチェックしておきましょう。

メリット:少ないコストで設立できる


合名会社には下記のメリットがあります。
合資会社や合同会社と同じく、手続きもシンプルです。

  • 登録免許税が6万円で済む
  • 定款の認証は不要
  • 比較的低コストで設立できる

デメリット:無限責任社員の責任が重い


経営に失敗してしまった時の責任は、無限責任社員1人が負わなくてはなりません。
その名の通り、抱えるリスクには上限がありません。

そのリスクの大きさから、合名会社という形態は敬遠されることに。
合同会社の設立が認められてからは、そちらを選んで設立する人が多くなっています。

有限会社


​最後に有限会社についてご紹介します。

比較的、耳馴染みのある有限会社。
「株式会社の次によく聞く」と感じる方もいるのではないでしょうか。

しかし制度の改正により、現在は新しく設立することができないことに。

有限会社のメリットには、下記のような点がありました。

  • 以前の株式会社は資本金が1000万円必要だったのに対し、有限会社は最低300万円でOK
  • 役員に任期がない

株式会社よりも設立のハードルが低いという特徴があったのですね。
現在も有限会社は存在し、株式会社と同じような扱いを受けています。

会社を作るならどれがおすすめ?


現在、会社を設立するなら株式会社もしくは合同会社のいずれかを選択するのが一般的です。
経営に失敗して倒産してしまったとしても、負う責任は有限。

個人的に債務を負うこともありません。
また多くの人にとって株式会社や合同会社は身近な言葉であり、社会的な信用度も高い点にメリットがあります。

無制限に責任を負う合資会社や合名会社をわざわざ選ぶ必要はないと言えるでしょう。
それでは、株式会社と合同会社のどちらを選べばいいのかチェックしてみましょう!

規模を大きくしたいなら株式会社

  • たくさんの取引先を持ちたい
  • 社員を増やしたい
  • 上場したい
  • いつかは会社を売却したい

起業に関して上記のようなイメージを抱いているのなら、株式会社がおすすめです。
やはり知名度や信用度の観点から言えば、優れているのは株式会社。

株式会社と合同会社を比較すると、なんとなく「株式会社の方がしっかりしてるのかな?」というイメージを持つという方もいるのではないでしょうか。

取引先との契約はもちろん、資金調達の際など、さまざまなシーンでその印象を与えます。
株式会社であることが、何かと有利に働くのです。

また、株式会社は上場できるという特徴も。
これらの理由から、大きな規模でのビジネスを考えてる人は株式会社を選ぶといいでしょう。

自由度を大切にしたいなら合同会社


合同会社のメリットを振り返ってみましょう。

  • 資本金の制約はなし
  • 登録免許税が安い
  • 株主総会などを開かなくてもいい
  • 役員の任期がない

このように、設立にかかるコストが少なく、柔軟な運営をしていける点が特徴でしたね。
株式会社よりも高い自由度で運営していきたいなら、合同会社を選ぶといいでしょう。

「とにかく事業を大きくしたい」「利益を最優先に考えたい」といった考えでなければ、合同会社でも問題はありません。
なんらかの理由で法人格が必要な方や、小さな規模で堅実に仕事をしていきたいという方にもおすすめの会社形態です。

後から会社形態を変えることも可能


「やっぱり他の会社形態にすればよかった」と思っても、後から変えることができます。
変えられる形態としては、下記の通りです。

  • 株式会社→持分会社(合同会社・合資会社・合名会社)
  • 持分会社(合同会社・合資会社・合名会社)→株式会社
  • 有限会社→株式会社

このように会社の形態を変えることを「組織変更」と呼びます。
有限会社は株式会社に変更できますが、その逆はできません。

まずは設立に関して負荷の少ない合同会社から始め、会社の成長に合わせて株式会社に変更するという方法も認めれられています。
リスクの少ない起業の方法として活用できますので、覚えておくといいでしょう。

また持分会社同士での変更も可能ですが、組織変更とは少し意味合いが異なります。
その場合は「定款変更」と呼ぶので、注意しましょう。

会社を設立する時に必要なことは?


会社を設立する時には、書類作成や申請といった手続きが必要です。
ここでは、手続きの方法を流れに沿ってご紹介します!

定款の作成と認証


会社を設立するには、まずは会社名や事業目的などを決める必要があります。

決めた内容は「定款(ていかん)」に記載します。
定款とは、会社の基本的な事項をまとめた書類のこと。

「第1章」「第1条」というように、比較的かっちりとした印象のある文書です。
作成後は定款の認証を受けます。

公証役場にいる「公証人」と呼ばれる立場の人から受けることができます。
ただし、この認証が必要なのは株式会社だけであり、合同会社など他の会社形態であれば必要ありません。

資本金の払い込みと登記申請


定款の認証が終了したら、次は下記の手順で資本金を払い込ます。

  • 発起人の個人口座を準備
  • 資本金を入金
  • 通帳のコピーと払込証明書を作成

資本金の払い込みが済んだら、次はいよいよ登記申請。

申請には下記をはじめとする、多くの書類が必要です。

  • 登記申請書
  • 定款
  • 払込証明書
  • 発起人決議書

そのほかにも必要な書類はありますが、法務局のサイトからチェックすることができます。
起業に興味のある方は、一度調べてみるのもいいでしょう。

法務局へ必要な書類を提出すれば、申請完了です!

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会社を設立するメリット


会社を設立すると、税制面で下記をはじめとする優遇を受けることができます。

  • 税金を抑えられる
  • 金融機関からの融資など、資金調達がしやすい

しかし個人事業主とは違い法人税がかかるようになることに注意が必要です。
利益が少ない場合は会社を設立しない方がいいケースもあると覚えておきましょう。

また、個人事業主と比べて法人は信用されやすいというメリットがあります。
「取引先をどんどん増やしたい!」「ビジネスの規模を大きくしたい!」と思っている場合は、会社設立がおすすめです。

会社を設立するデメリット


会社の設立には、手間やコストがかかるもの。
下記のようなデメリットにも対応しなくてはいけません。

  • 会社の設立時や、設立後にお金がかかる
  • 法人税が発生する
  • 何かと事務処理や手続きが発生する

注意しなくてはならないのが、事務処理の手間が増えること。
フリーランスなどで働く場合よりも会計処理などが複雑になるため、しっかりと会計管理を行う必要があります。

また何かと費用がかかり、株式会社の場合では設立時にかかる費用は24万円ほど。
それだけではなく、会社を解散するときにも手数料がかかります。

「個人事業主でもよかったな」と後悔しないよう、よく調べておく必要があるでしょう。

まとめ


会社の種類やそれぞれの特徴についてご紹介しました。

会社を設立する時には手続きや費用が必要であり、メリットもデメリットも存在します。
起業や経営に興味があるという方も、そうでない方も、何かのヒントになれば幸いです!

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a_fuji(ライター)
a_fuji

Webライター、経営者サポート、社会福祉士のパラレルワーカー。穏やかに楽しく生きていく方法を模索中です。

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