そもそも「市場価値」とは?
市場価値とは、文字通り「市場における価値」という意味で使われ、簡単に説明すると「社会からどれだけ必要とされる人材か」ということです。
その価値は人材の需要と供給のバランスで決まり、企業の採用ニーズに合致している人が市場価値が高いといえます。
市場価値を決める需要と供給バランスとは
例えば、ある分野でのスキルや経験、実績を持つ人材を求めている企業が多い場合、需要が高い状態となります。
それに対して企業が求める能力を持つ人材が少ない場合、需要に対して供給が追いついていないため、その人材の市場価値が高いということになるのです。
つまり、需要とは「企業が求めるスキル・経歴」のことを指し、供給とは「企業が求めるスキル・経歴を備えている人材」のことを指します。
市場価値が高い人材は、他社からみても魅力的な人ということ。
そのため「いつでもどこでも誰とでも」働け、一つの会社に依存する必要がなくなります。
市場価値とは今勤めている会社内での価値ではなく、「他社からみて価値があるかどうか」がポイントになるということを理解しておきましょう。
市場価値を意識することが大切な2つの理由
それでは、なぜ市場価値を意識する必要があるのでしょうか?それには大きく2つの理由があります。
市場価値を意識するべき理由1.誰にでもキャリアの危機が訪れる可能性がある
新型コロナウイルスの世界的流行など、誰にも予測でいない事態により、企業が打撃を受けるケースはこれまでにも幾度となく訪れています。
つまり、「大企業だから安心」ということもなく、誰にでもキャリアの危機が突然訪れる可能性があるのです。
また、終身雇用の見直しや、IT化が進み単純作業はロボットが人間の代わりを務めるようになるとも言われている現代は、先行きが不透明な部分が多い時代ともいえるでしょう。
そのため、誰もがもしもの事態に備え、市場価値を意識し、高めていく努力が大切です。
市場価値を意識するべき理由2.成果主義の導入が拡大する
従業員の仕事の成果や成績、実力などに応じて待遇を決定する成果主義を取り入れる企業が拡大していくことも、市場価値を意識するべき理由のひとつです。
テレワークによる在宅勤務を導入する企業が増えたことにより、今まで以上に成果主義が進んでいく可能性があります。
成果主義において実力があり成果を出す人は市場価値も高く、また社内においても、今まで以上に評価されるようになっていくでしょう。
つまり、転職の希望の有無に関わらず、自分の市場価値を意識し高めていく必要が出てくるというわけです。