2022.02.09

【ギフテッドあるある】共通の特徴や知られざる苦しみとは?

ギフテッドとは、生まれつきずば抜けた知的能力を持つ人のこと。一体ギフテッドはどんな特徴を持つのでしょうか。この記事では、ギフテッドの特徴やあるあるエピソードを紹介します。また、ギフテッドが直面する「苦しみ」も一緒に紐解いていきます。

そもそもギフテッドってなに?


ギフテッドは英語で「gifted」と書きます。
まさに贈り物の「gift」からきた言葉で、意味は「神様からの贈り物」。

つまりギフテッドは、「生まれつきずば抜けた才能を持つ人」のことです。
ギフテッドは、決して後天性のものではなく、先天性によるものだと言われています。

しかし、「ギフテッドだ」と判定することは難しいと言われています。
なぜなら、ギフテッドである人はそれぞれ違った才能や特徴を持ち合わせているからです。

「ギフテッド」と判定する難しさ


ギフテッドは「発達障害」や「アスペルガー症候群」、「ADHD(注意欠如・多動症)」と間違えられることも少なくありません。
それぞれ、少しずつ似ている部分があるからです。

『わが子がギフテッドかもしれないと思ったら』

という著書の中では、『ギフテッドは、以下にあげる領域の一つ、あるいは複数の中でずば抜けたレベルの実績をあげている人、あるいはそのような力を潜在している人』と提示しています。
それが、以下5つの領域です。

①知的能力
②特定の学問領域
③創造的思考
④リーダーシップ
⑤芸術

知的能力でいえば、

・小学校入学前に、読み書きができる
・記憶能力がずば抜けている

など、ある分野でずば抜けた能力を持つことが挙げられます。
特定の学問領域でいえば、

・動物や生物に詳しく、長時間集中していられる
・超難解な数学の問題をスラスラと解ける

など。
つまり、ずば抜けた知的能力を持つ子もギフテッドであり、特定の学問領域でずば抜けた才能を持つ子もギフテッドということ。

ギフテッドにはある一定の特徴や特性が見られます。
しかし、人によって特徴や才能の差が激しいことが、ギフテッドの判定を複雑にしていると言えるのではないでしょうか。

ギフテッドの特徴って?


ここまで読み進めると、

・ギフテッドの意味や定義
・ギフテッドの判定の難しさ

が理解できて「ギフテッド」というものが明確になってきたはず。
しかし、みなさんがもっとも気になる点は「ギフテッドと判断するには何を基準にしたらいいの?」という点ですよね。

ギフテッドと判定するには、テストや検査などの総合的な判断が必要だと言われています。
日常的にとる行動も、ギフテッドを判断する一つの要因です。

ギフテッドはそれぞれ異なった特徴や才能を持ちますが、多くのギフテッドに当てはまる「行動の特性」が存在します。
 
ここからは、『わが子がギフテッドかもしれないと思ったら』で提示されている、『ギフテッド児の共通特性』(31ページ)の表を元に、ギフテッドの特徴について紐解いて行きます。
ぜひ、判断基準のひとつとして活用してください!

ギフテッドに共通して現れやすい特徴


①早ければ乳児期から並外れた注意力がみられる
②習得が速い。考えを素早く関連づけまとめられる
③多量の情報保持。記憶力が非常に良い
④年齢の割に並外れた語彙と複雑な文章構造を持つ
⑤言葉のニュアンス、比喩、抽象的な考えに対する高度な理解力がある
⑥数学やパズルを含む問題を好んで解く
⑦就学前に、ほぼ独学で読み書きスキルを身につける
⑧並外れた感情の深さ、感情と反応の激しさ、過敏さ
⑨抽象的、複雑、論理的で洞察力のある思考
⑩幼少期から理想主義と正義感がみられる
⑪社会的・政治的問題や不公正さ・不公平さへの関心を示す
⑫長時間の注意持続、粘り強さ、強烈な集中力。
⑬自身の考えることで頭がいっぱい。
⑭自身や他者のできない状態や遅い状態にいたたまれなくなる
⑮基本的スキルをあまり練習なしに早く習得できる
⑯鋭い質問。教えられたこと以上のことをする
⑰興味関心の幅が広い
※ただし、一つの分野への強い関心を見せることもある
⑱高度な好奇心。途絶えることのない質問
⑲実験や違う方法で試すことへの興味関心
⑳普通は考えないような方法や斬新な方法で考えやものごとをまとめる傾向
※拡散的思考
㉑鋭くときに並外れたユーモア、特にダジャレを使ったユーモアのセンスがある
㉒複雑なゲームや枠組などを用いてものごとや人を仕切りたがる
㉓想像上の友だちがいる(※未就学児)鮮明なイマジネーションがある

ギフテッド児の共通特性『わが子がギフテッドかもしれないと思ったら』31ページより
これら項目に多くの行動が当てはまる場合、「ギフテッド」である可能性は非常に高いと言われています。

この先は特性を一部抜粋し、それぞれ少し深く解説します。

ギフテッドの特徴①高い言語能力をもつ


ギフテッドは、高い言語能力を持っています。
幼い頃から、他の子と比べて早く話し始めるのはもちろんのこと、語彙が豊富でまるで大人のように話すことも珍しくありません。

幼い頃から、本をむさぼるように読み、読み聞かせも大好きです。
文字や数字の習得も早く、小学生に上がる前に読み書きができる子も。

また、ちょっとした言葉のニュアンスも使い分けます。
例えば、「ムッとする」と「イラッとした」など。

大人の私たちでさえ、それぞれの使い分けは難しいように感じますよね。
しかし、ギフテッドは幼い頃からニュアンスの違いを理解できるのです。

ニュアンスの違いが理解できる分、間違った単語の使い方をすれば指摘が入ることも!
この言語能力は、「生まれながら」持ち合わせているという点が驚きですよね。

ギフテッドの特徴②​​並外れた記憶力をもつ


物事を記憶するには

・何度もその言葉を繰り返し書く
・何度も口に出して覚える

…など様々な方法がありますよね。
普通は「何度も繰り返す」ことで、記憶として定着します。

しかし、ギフテッドは繰り返さずとも、一度、もしくは数回で物事をすんなり記憶できます。
まさにギフテッドあるある!

例えば、

・神経衰弱ですぐにカードの位置が覚えられる
・読み聞かせた本を、一言一句間違わず暗唱できる
・一度読んだ本の読み間違いを指摘できる

など。
驚くべき点は、記憶するまでのスピードも並外れていること。

ギフテッドの中には、まるで写真をとるように本の1ページを隅々まで記憶できる子もいます。
まさに「神からの贈り物」と言われる才能といえるのではないでしょうか。

ギフテッドの特徴③強烈な好奇心を持つ


ギフテッドは

・「どうして?」という質問が多い
・「どうして?」が始まると止まらない
・どんなものも試したがる
・興味関心が次々と移り変わる

などの強い好奇心や探究心を持ちます。
これもギフテッド児によくみられる「あるある」です。

「どうして?」が行動になって現れることも少なくありません。
ギフテッド児は、多くの子供がする遊びよりも「実験」を好みます。

例えば、車のおもちゃを与えたとしましょう。
同世代の子供がおもちゃを走らせて遊ぶ一方で、ギフテッド児は車を分解します。

そして、このおもちゃが

・どんな仕組みで動くのか
・どんな構造のおもちゃなのか

を調べはじめます。
強い探究心と好奇心から、年齢の枠をはみ出た行動に出ることも少なくありません。

ギフテッドの特徴④納得できる理由を求める


ギフテッドは物事に納得できる理由を求める傾向にあります。
好奇心や探究心と少々似ている部分ですね。

例えば、

「どうして空は青いの?」
「どうして決まった時間に学校に行くの?」
「どうしてお正月におせちを食べるの?」

など。
ギフテッドは大人たちが

「それが普通だから」
「常識だから」
「そういうものだから」

と片つけてしまう言葉の意味やしきたり、習慣に疑問を抱き、納得できる理由を求めます。
これは、ギフテッド児が並外れた創造力を持つことが関係しています。

あらゆる視点から物事を捉え、常に「なぜ」を追求してしまうからです。
あなたの周りには「どうしてこうしないとダメなのかな?」とドキッとするような質問をする人はいませんか?

アメリカの研究では子どもの約6%が「ギフテッド」であるとされています。
日本には約250万人のギフテッドが存在する計算です。

そう考えると、あなたの周りにも納得のいく理由を求める「ギフテッド」がいる可能性も十分あると言えますよね!

ギフテッドの特徴⑤持続性のある集中力を持つ


ギフテッドは、自分の興味のある物事に対して並外れた集中力を持ちます。
例えば

・読書
・勉学
・運動
・お絵かき

など。

集中する物事は、それぞれ異なります。
自分の興味のある点に限っては、何時間でも集中してやることが可能です。

その一方で、他者から「これに集中してほしい」と言われたとしても、その注意力は長く続きません。
ギフテッドが持続性のある集中力をもつのは、「自身が興味のあること」だけ。

強みにも弱みにもなりうる特徴と言えますよね。
しかしながら、集中力が強い分、他者が気がつかない細かい点にも気がつくことができます。

ギフテッドの特徴⑥複雑な思考を持つ


ギフテッドは、複雑な思考を求める傾向にあります。
ルーティンワークのような課題は苦手で、複雑なルールのあるゲームなどが好きです。

例えば、漢字の書き取り練習。
何度も繰り返し書くことで、一つの漢字を覚えますよね。

しかし、ギフテッドは同じ文字を繰り返すことが「苦痛」と感じます。

一方で複雑なルールのゲームを考え、それを仕切るのは得意。
つまり、平凡な課題には退屈さを覚えてしまい、複雑な課題には前のめりになって取り組める傾向があります。

ギフテッドの特徴⑦ものごとに対して非常に敏感


ギフテッドは、繊細、かつ傷つきやすい一面を持ちます。
また周囲の状況を細かく察知できる分、自分の感情にも非常に敏感だからです。

例えば、

・テレビの悲しいニュースを見て泣き出す
・学校の友達がからかわれている状況が我慢できず、取り乱す
・生き物や動物の死を受け入れられず泣き出す
・子供とは思えない、繊細な思いやりを見せる

「仕方のないことだ」と頭では理解できても、それ以上に悲しみを受け入れられません。
非常に繊細で、物事に敏感な反応を示します。

並外れた感受性の持ち主とも言い換えることができるでしょう。

ギフテッドの特徴⑧深く激しい感情をもつ


ギフテッドは根本的に突出した「激しさ」を持ち合わせています。
物事に対して、人一倍猛烈で、猛烈に主張することも少なくありません。

この激しさは、睡眠にまで影響することがあります。
眠るときは猛烈に眠り、その分目を覚ましません。

日常生活でいえば、

・ゲームに夢中になったら、声をかけても反応しない
・虫に夢中になったら、全ての時間を虫の研究についやす
・自分の主張があれば、相手が大人であっても譲らない

激しさは、ギフテッドが持つもっとも「重要な特性」と言われるほどです。
ギフテッドはその激しさや情熱から、「刺激反応」が高いとも言われています。

つまり、ギフテッドは通常よりも、強烈に「刺激」に反応するということです。
物事に対して深く、激しい感情をあらわすのは、まさに「ギフテッドあるある」と言えるでしょう。

ギフテッドのあるあるエピソード


ギフテッドは、生まれつきずば抜けた才能や能力を持ち合わせています。
しかし、その才能や能力が発揮されるタイミングは人それぞれ異なります。

幼い頃に発揮されることもあれば、小学校入学後に才能に気がつくことも。
ここからは、『ギフテッドの個性を知り、伸ばす方法』の著者内に記されている、ギフテッドのあるあるエピソードや実例を紹介します。

『ギフテッドの個性を知り、伸ばす方法』(小学館) 編著:片桐 正敏

もちろんすべてのギフテッドに当てはまるエピソードではありません。
ただし時期によって、ギフテッドの行動や言動に変化があるのは事実です。

幼児期・児童期のギフテッド


・「どこで覚えたの?」と思わず聞いてしまうような大人が使うような言葉を平然と使う
・テレビや親の会話をよく聞き、口達者でとにかくおしゃべりする
・自分に向けられた悪口や他者同士の言い争いに敏感に反応する
・「実験」と称し、いたずらに見えることをとにかくやる。大人を困らせる。
・もくもくと砂遊びをし、お城のようなものをひとりで完成させる。
・一人で遊ぶことが多いが、本人は寂しそうな様子はない。

児童期のギフテッド


・時間を忘れ、好きなことに没頭する
・忘れ物やなくしものがとにかく多い
・学校からの帰り道は、素直に家に向かわずに裏道を探したり、塀をよじ登ったりする
・ぼーっとしているが、自分で妄想を膨らまし、脳内でかなり楽しんでいる
・大人が唸るような芸術作品を作ったりする

思春期のギフテッド


・「学校がつまらない」「学校をやめたい」とよく口に出す
・毎日決まった時間の歌の練習やダンスの練習などを嫌がる
・同じ練習を繰り返すのは苦手だが、自分で楽しめるスポーツは好き
・数学の問題で数式や文字を書くことを嫌がる、めんどくさがる
・自分の良い面だけでなく、苦手な部分だけを見てしまい「将来自分はだめになる」と言う
・ゲームやインターネットばかりしている

ギフテッドならではの苦しみとは?


「生まれながらの才能」「神からの贈り物」と聞くと「才能があるって羨ましいな〜」と思う方もいるかもしれませんね。
しかしながら、ギフテッドは高い知能や才能をもつがゆえに、苦労することも少なくないのです。

ここでは、ギフテッド「苦しみ」あるあるを紹介します。
ギフテッドの特徴だけでなく、ギフテッドが日々感じる苦しみを知ることで、ギフテッドへの理解がより深まるはずですよ。

ギフテッドであることに親や学校の先生が気づかない


もっとも多い苦悩は、ギフテッドであることに周囲が気づかないことです。
さらに、ギフテッドであることが認知されても、ギフテッドの特性を理解されず、苦しむことも少なくありません。

ギフテッドは人一倍感情や思考が激しいため、理解されないことに強いストレスを感じます。
その結果、自尊心が傷つけられうつを発症する可能性もあると言われています。

周りのペースに合わせられない


ギフテッドの特徴の一つに、「物事を素早く習得できる」というものがあります。
文字にすると「素晴らしい才能を持ち主だ」と誰もが思うでしょう。

しかし、周り比べ習得のスピードが早すぎるがゆえに、周りの習得スピードを理解できません。

周囲のスピードがじれったく感じてしまい、「何でみんな自分みたいにできないの?」と口に出してしまう場面も。
その結果、周りから「調和を乱す」「変わっている」と陰口を叩かれることもあります。

周囲からの批判や拒絶に敏感に反応する


ギフテッドは激しく主張することもありますが、同時に繊細で傷つきやすい面もあります。
強い共感性を持つがゆえに、周囲にも自分と同じ価値観を期待してしまうのです。

その結果、他者への思いやりの低さを目の当たりにすると深く傷つきます。
また、「他者に受け入れられたい」という感情も強く、仲間からの批判や拒絶には敏感です。

自分と同じ価値観を持たない他者に疎外感を感じる場面も少なくありません。

学校や周囲の友人に「退屈」と感じてしまう

ギフテッドは、言語力の上達が早く、同世代の子よりも幅広い知識を持ちます、
その結果、学校の授業や周囲の友達に「退屈」と感じてしまうことも。

巧みな言語能力がゆえに、同世代の子供から

「知ったかぶり」
「偉そう」

という印象を与えてしまうことも少なくありません。
才能を理解されないこと、周囲の理解が得られないことはギフテッドにとって耐え難い環境と言えるでしょう。

ギフテッドはまさに「神からの贈り物」


ギフテッドには様々な特徴があり、一括りにできない複雑さがあります。
神からの贈り物であるはずの才能が、その人の弱みになったり、生きづらさを感じてしまったり…。

ギフテッドは素晴らしい個性のはずが、

・理解されにくい
・日本の教育方針が不十分
・誤診されやすい
・周囲から浮いてしまう

など、問題は山積みです。
せっかく神から送られた「ギフト」を、周囲の環境や教育方針で潰してしまうのは勿体無いですよね。

まず大切なのは、ギフテッドの特徴や傾向を知ること。
特徴や行動性を理解した上で「ギフテッド診断」を受けることをおすすめします。

Facebookの創業者マーク・ザッカーバーグは、ギフテッドとして有名です。
彼が10代の頃、父親からパソコンを与えられそれに夢中になったと言います。

その様子を見た彼の父親は、彼に課題を与えたそうです。
そして彼はその課題通り、実際にビジネスで使用できるサービスを立ち上げました。

マーク・ザッカーバーグの並外れた集中力と、創造力はまさに「神からの贈り物」ですよね。
そして大切なのは、周囲が才能を認め、幅広い経験をさせてあげること。

周囲の手助けによって、ギフテッドの可能性はさらに広がって行くのかもしれません。

※参考著書 ギフテッド(+発達障害)ってなに? : 10才からのGTサバイバルガイド(Kindle版)

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はみがき(ライター)
はみがき

自分らしく働く大切さを伝えたい!複業WEBライター

働く女性を全力で応援するWEBライター。ブライダル業界に5年勤務。20代前半に激務のこなした経験から、女性がもっと輝けるための「働き方」「ライフスタイル」の提案が得意。現在は、対人接客の経験を生かし「行動心理学」「心理カウンセラー」の資格勉強中。サウナとドラマが大好物。サウナ・スパ健康アドバイザーの資格を所持。

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