2021.10.07

フリーランスを目指す女性必見◎身につけておくべきスキルと開業に必要な準備とは

最近はWebやSNSの発達で、個人が事業をはじめるハードルはどんどん低くなっていますよね。女性の生き方も多様化し、フリーランスの働き方が選択肢の一つとして注目されています。この記事ではフリーランスを目指す女性が“身に着けておくべきスキル”と“開業に必要な準備”をご紹介します。

フリーランスの働き方の3つのメリット


フリーランスとは一言でいうと“契約や時間や場所にとらわれない自由な働き方のこと”です。
まずはフリーランスの働き方のメリットを、サラリーマンと比較しながら考えてみましょう。

1.収入アップの可能性がある

サラリーマンは年次や役職によって給料がある程度固定されているので、成果によって大きく年収が変わることは少ないでしょう。
フリーランスは結果を出した分だけ報酬が手に入るので、非常にやりがいのある働き方です。

2.自分のやりたい仕事ができる

サラリーマンは自分の役割や業務内容が会社によって決められます。
会社から辞令が出れば、転勤や異動もそうそう断ることはできません。

フリーランスは自分がやりたいと思える仕事ができ、1人でも仲間とでも働けるのが魅力です。

3.時間や場所に縛られない

サラリーマンは勤務時間やオフィスの場所も会社から決められ、基本的に自分で選ぶことはできません。
フリーランスはタスクをこなせるのであれば、勤務時間も休暇も自分次第で決められます。

会社に通勤する必要がないので満員電車にも無縁ですし、どこに住んでいても仕事ができます。
 

フリーランスになるために身につけておくべきスキル

1.専門スキル

会社に所属しない分、仕事が受注できるか否かは自分の腕次第となります。
どんなスキルで独立を目指すのか明確化し、最低限その業界で渡り歩ける専門性が必要です。

また常にスキルアップを図り続ける向上心の高さは必須でしょう。

2.営業・開拓スキル

前職と同じ業界でフリーランスに転身する場合は、ある程度の人脈がありスムーズかもしれません。
しかしイチから顧客作りをする場合も多いので、自分を売り込む営業・開拓スキルが必要です。

3.スケジュール管理能力

クライアントとの信頼関係を保つために、大切な要素の一つが”期日を必ず守る”ことです。
フリーランスは仕事に関するすべてのスケジュールを自分で把握・管理しなくてはなりません。

4.社会保障制度の知識

フリーランスはサラリーマンに比べて”健康保障”や”年金制度”の保証が薄く、また”雇用保険””労災保険”に関しては対象外になります。
女性でインパクトが大きいのは”出産手当金”や”育児休業給付金”が対象外になることです。

また病気やケガをした際の”病床手当金””労災手当”などもフリーランスには給付されません。
社会保障制度について最低限の知識を身につけ、足りない分は自分で備える必要があります。

5.確定申告に必要な経理スキル

サラリーマンの場合は年末調整を会社で行ってくれるため、確定申告をしたことがない方もいるかもしれません。
フリーランスは経理業務も自分で行う必要があります。

経費や所得を自分で管理して納税をするため、簿記などの最低限の知識は持っておきたいですね。
 

フリーランスになる前にしておいた方がいいこと

1.家計を整え、生活防衛資金を確保する

フリーランスですぐに稼ぐことができればいいですが、実際は仕事が軌道に乗るまで収入が安定しないことも考えられます。
この機会に生活費をきちんと洗い出し、無駄な支出を削減して家計をスリムにしておくと良いでしょう。

そのうえで生活防衛資金(万が一、無収入の期間があっても生活できる蓄え)を貯金しておきましょう。
生活防衛資金はサラリーマンであれば生活費の3か月~半年分くらいが目安と言われています。

フリーランスは保障が減るので生活費の1年分くらいが目安です。

2.ローンやクレジットの申請を済ませておく

たとえ同じ年収を稼いでいても、フリーランスはサラリーマンよりも社会的信用を得にくくなります。

新規のローンやクレジットカードの審査は通りにくくなるので、必要な場合はフリーランスに転身する前に済ませておきましょう。

3.仕事の環境を整える

仕事に使うツール関係の準備はもちろんですが、特に大切なのは“人脈づくり”です。
退職前に仕事を依頼してくれる見込み客を確保しておくと安心でしょう。

ツテがない場合はクラウドソーシングを活用して、継続依頼をしてくれるクライアントと接点を作っておくのもおすすめです。
 

開業に必要な手続き

1.国民健康保険

会社員は「組合健保」か「協会けんぽ」の健康保険に入っているので、フリーランスになる際に「国民健康保険」に切り替える手続きが必要となります。
(企業の健保サービスが魅力的で継続したい場合、2年間の任意継続をすることが可能です。)

退職後または任意継続期間終了後、「資格喪失証明」が発行されます。
それをお住まいの市区町村の役所へ持参し、手続きをしましょう。
 

2.国民年金

サラリーマンは厚生年金と国民年金の2階建て年金制度でしたが、フリーランスは国民年金のみになります。
お住いの市区町村の役所に行き、自分で変更手続きをする必要があります。


【手続きに必要なもの】

・年金手帳
・身分証明書
・印鑑
・離職届もしくは退職証明書
以上を役所に持参し、退職日から14日以内に必ず手続きを行いましょう。
 

3.開業届

正式名称は「個人事業の開業・廃業等届出書」で、税務署に提出します。
国税庁(外部リンク)のホームページより印刷できます。

開業届は開業から1か月以内に提出する必要があります。
 

4.青色申告承認申請書

開業初年度から青色申告を申請するために、「青色申告承認申請書」を税務署に提出する必要があります。
こちらも国税庁(外部リンク)のホームページより印刷できます。

原則、承認を受けようとする年の3月15日まで(その年の1月16日以後に開業した場合には、開業の日から2か月以内)に提出をしないと、青色申告特別控除や赤字の繰り越しなどの優遇を受けられなくなります。

開業届と同様、早めに提出するようにしましょう。
 

万全の備えをして、活躍できるフリーランスを目指しましょう


フリーランスは、“良くも悪くも自分次第”という働き方です。
まずは副業からスタートしたり、転職して必要なスキルを習得したりと、自分の適性を見極めるのも良いと思います。

また、サラリーマンの働き方にも”福利厚生の充実”や”収入の安定”などのメリットがあります。
どちらの働き方が自分の理想のライフプランを叶えられるか、よく比較検討してから決断したいですね。
 
※開業に必要な手続きは執筆時点ものです。申請の際は最新の情報をご確認ください。(2021年2月時点)

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わかな ゆい(ライター)
わかな ゆい

現役化粧品メーカー勤務のWebライター

東証一部上場の化粧品メーカーで10年以上勤務。美容トレーナー経験があり、コスメ・エステ・メイク・サプリの専門知識が豊富。本業でJMA(日本メイクアップ技術検定)1級、 認定フェイシャルエステティシャン、サービス接遇検定2級、コスメ薬事法管理者の資格保有。現在は経営コンサルタントとして首都圏のエステ店15店舗を担当。

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