面接で「苦手な人」を聞く意図
面談で「苦手な人はいますか?」と聞かれることがあります。
この質問はどのような意図で質問されているか、知りたい人も多いですよね。
質問の意図を考えず、思いつくまま答えてしまったとしたら、面接官の意図を汲むことができずによくない印象を与えてしまうかもしれません。
まずは、企業が面接で「苦手な人」を聞く意図について理解を深めてみましょう。
応募者の人柄を知るため
面接官は応募者の性格や人柄、人間性などを知るために「どんな人が苦手なのか」を質問しています。
苦手な人のタイプは、応募者とは反対の性格・特徴である場合が多いです。
例えば、「挨拶をしない人が苦手」と答える応募者は「挨拶は最低限のマナーだと考えている人」と捉えられるでしょう。
「時間にルーズな人が苦手」と答えると「時間管理がきっちりしている人」という風な印象を与えることができるんです。
応募者が大切にしていることやここだけは譲れないというポイントなど、応募者の考え方や性格を知るために「苦手な人はいますか?」という質問をします。
苦手な人とも協働できるかを知るため
面接官は苦手な人について質問することで、応募者が苦手な人とも協力して仕事ができるかどうかを判断しています。
プライベートであれば、「苦手な人とは距離を置く」「極力話をしない」ということも可能です。
しかし、ビジネスシーンでは好きな人や気の合う人とだけ仕事をするわけにはいきません。
特に苦手な人が取引先やお客様の場合は、うまく対応できないと会社に損失を与えてしまう可能性も。
仕事をしていく上では、社内・社外ともにさまざまな人と関わる必要があるため、応募者が苦手と感じる相手ともうまく付き合い、協働できる対応力や適応力があるかチェックしているのです。
失敗しない「苦手な人」の答え方STEP5
それでは、実際に「苦手な人はいますか?」と質問された場合、どのように答えれば面接官からの印象を良くすることができるのでしょうか。
ここでは、「苦手な人」の答え方を5STEPで紹介していきます。
STEP1.どんな人が苦手かを簡潔に伝える
苦手な人の話はネガティブな実体験がともなっていることも多いため、ダラダラと長く話してしまいがちです。
話がまとまっていないと、面接官に「ただ悪口を言っている」という印象を持たれる可能性も。
苦手な理由を明確にしたうえで、簡潔にまとめて伝えるように意識しましょう。
STEP2.「なぜ」「どのような部分が」苦手かを伝える
「なんとなく苦手」「生理的に受け付けない」など、理由がはっきりしない感情的な回答は避けましょう。
説得力がないことはもちろん、「自己中心的」「協調性がない」などのマイナスイメージを与えてしまう可能性があるためです。
- 自分の時間が奪われるため、時間にルーズな人が苦手
- チーム全体のモチベーションが下がるため、ネガティブな人が苦手
など、「なぜ」「どのような部分が」苦手なのかはっきりわかるように伝えましょう。
STEP3.理由には具体的なエピソードを必ずつける
苦手な理由を話す際には、過去の経験談などの具体的なエピソードを必ずつけましょう。
- アルバイト先に、よく遅刻をして迷惑をかけている人がいた
- 学生時代の部活で、ネガティブな発言ばかりするチームメイトがいた
など、実際に経験したエピソードを添えると、苦手な理由について説得力が増して、面接官を納得させることができます。
また、「その経験を通して学んだこと」というプライスイメージの方向にも話しを持っていきやすくなります。
STEP4.実践した対処法や改善方法を伝える
苦手な人について具体的な理由やエピソードを説明したら、必ず実践した対処法や改善方法もセットで伝えてください。
「苦手な人は〇〇です」だけで話が終わると、ネガティブなイメージを持たれてしまうためです。
面接官はただ苦手な人を知りたいのではなく、応募者が苦手な人とどのように関わるのか、どのように対処するのかを知りたくて質問しています。
- 苦手な人との関わりをどう対処したのか
- どのような改善方法を実践してきたのか
という部分までしっかり伝えて、ポジティブな結論につなげましょう。
STEP5.入社後にどう活かすかを伝える
苦手な人との関わりで学んだことや実践してきた対処法を説明したら、「それを入社後にどう活かすか」ということを最後に伝えましょう。
応募者の入社後の様子がポジティブなイメージで想像しやすくなり、面接官に自分をアピールできます。
いままで経験してきた苦手な人への対処法や改善方法のなかで活かせることや役立てることはないか、掘り下げて考えてみてください。