AIが事務職を担う可能性がある
事務職は幅広いタスクを抱えた仕事で、企業によっては経理や接客応対を含めた業務を任せることもあります。
そんな事務職ですが、将来的にAIによって仕事が奪われてしまうのではないかと言われています。
その理由として挙げられるのは、AIによるデータの自動入力化や正確な金額計算など、人よりもAIを使うメリットが多くあるからです。
ただ、すべてAIに任せられないこと、AIよりも人だからこそできる仕事やメリットも多く存在しています。
「人にしかできないこと」をやってみよう
実際に、総務省の平成28年版 情報通信白書「人工知能(AI)の普及に求められる人材と必要な能力」という調査では、AIの活用が一般化される時代でも、人間に求められる能力として挙げられたものが多くあります。
・人間的資質
・企画発想力や創造性
・対人関係能力
これらは、機械的なAIではまかなえない分野と言えるでしょう。
つまり、事務職であっても上記に関する能力を身に着けておけば、AIの社会進出が進んだ時にも仕事を失いにくいと考えられます。
では、具体的にどのようなスキルが求められるのかを詳しく見てみましょう。
スキルその1・接客応対
AIには難しいのが対人の顧客サポート、つまりカスタマーサポート(お客様サポート)です。
AIによるチャットでのサポートを見かけるようになりましたが、それでは悩みを解決できないという経験をしたことはないでしょうか。
定型文の質問に答え、簡単な悩みはすぐに解決できるのがメリットである一方、納得する答えを得られない場合があります。
このようなとき、やはり人だからこそできる細やかで臨機応変な対応は大きな魅力です。
事務職は電話応対をはじめ、来客時の接客応対を任されることもあるため、コミュニケーションスキルを身に着けておくと良いでしょう。
スキルその2・対人関係能力
接客応対にも通じるものがありますが、社内での対人関係を円滑にする能力はとても重要です。
顔色が悪そうなスタッフがいれば声をかけたり、誕生日のスタッフがいれば一言「おめでとう」と声をかけたりするなど、AIでは気づきにくい人の変化を気にかけられるスキルです。
社内での対人関係を円滑にして人望を集めることは、長く仕事を続けられるかどうか、会社内での評価アップにつながるだけでなく、自身も快適に仕事に取り組むことができる要素です。
AIにはできない「人ならではのスキル」として、対人関係能力を身に着けておきましょう。
スキルその3・発想力や企画力
AIはデータを入力する・計算するなどの能力は長けている一方、ゼロから何かを生み出す「クリエイティブな能力」は低いと言えます。
これまでの経験をもとに考えて生み出す人の発想力は、AIには追いつけないと言えます。
たとえ事務職であっても「こんなツールを導入してはいかがでしょうか」など、積極的に提案できる力をつけておきましょう。
自分ならではの長所・スキルを活かせるようにしよう
多くの人がAIの進出によって仕事を失うと言われていますが、自動化できる部分はAIに任せ、それ以外の部分はこれまで通り人が担うなど、AIと人がそれぞれの長所を組み合わせて仕事を進めていくと考えられます。
そのときに、AIにはできない自分の長所・スキルを仕事で活かすことができれば、事務職という職種を問わず、AI時代にも生き残っていけるでしょう。