テレワークで運動不足になるのはなぜ?
同じデスクワークでも、テレワークの場合、オフィスワークに比べ運動量が減ります。
テレワークはオフィスワークに比べ、通勤やランチへ出かけるなどの行動をとる機会が少なくなるため、運動不足に繋がりやすいと言えます。
またテレワークの場合は、打ち合わせや休憩などでこまめに動く機会も減り、長時間同じ姿勢で居続けるため、気づかぬうちに運動不足になりやすいです。
筑波大学大学院の調査によると、テレワーク前とテレワーク後では、平均歩数が29%減少していることがわかりました。
以下の表では、テレワークが実施される前と後で、1日の平均歩数がどう推移したかをまとめています。
テレワーク前後の平均歩数
テレワーク前 | テレワーク後 | |
---|---|---|
平均歩数/日 | 1万1500歩 | 2700 |
この結果は厚生労働省の推薦する、「1日8,000歩」を大幅に下回る事例となりました。
このように、テレワークを行う人が増え、通勤する必要がなくなると、運動不足に悩む人はこれからも増え続けると予想できます。
運動不足によるリスクとは?
運動不足によって、起こりうるリスクがあります。
ここでは、実際に気をつけたいリスクを紹介します。
体重の増加や生活習慣病
テレワークを行うことで運動量が不足すると、消費エネルギーが減少し、体重が増えてしまう可能性があります。
特に、体重増加によって、内蔵脂肪型肥満につながる可能性が高いです。
高血圧や糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病を発症するリスクが高まるため、注意が必要です。
肥満や生活習慣病を防ぐためにも、定期的な運動やストレッチをおすすめします。
また、普段から運動習慣がない人は、野菜中心の食事をとるなど、健康的な食生活を送りましょう。
筋力の低下
テレワークによって運動不足が続くと、使われていない筋肉が衰えてしまい、筋力の低下に繋がります。
会社へ通勤する時は、家から駅までの徒歩に加え、階段の上り下りや電車で立ったままの移動時間など、身体を動かす機会がありました。
しかし、テレワークによって通勤のために歩くことも減り、筋力が衰えてしまいます。
また、運動不足によって汗をかく量が減ると、その分の水分が体内に溜め込まれてしまいます。
その結果、むくみが生じたり、体重増加に繋がる可能性があるため、注意が必要です。
筋力の低下によって基礎代謝量も減少し、肥満にもつながりやすくなるため、トレーニングを行うなどの対策を行いましょう。
自律神経の乱れ
運動不足によって、自律神経の働きが抑制されます。
その結果、ストレスを感じやすくなり、気分が落ち込んでしまう原因になる可能性があります。
テレワークでは、脳を使用していても、身体を動かす機会はあまりありません。
そのため、脳は疲れていても、身体に疲労が溜まっていないので、不眠に繋がる原因となります。
このような状態が続くことで、ストレス過多や精神疾患のリスクも高まる原因となるので、注意しましょう。
テレワーク中におすすめの運動不足解消法6つ
運動不足は様々なリスクを伴うため、テレワーク中は身体を動かして、運動不足を解消しなければいけません。
ここでは、テレワーク中におすすめの運動不足解消方法を紹介します!
①ウォーキング・ランニング
散歩やウォーキング、軽いジョギングなどは比較的取り組みやすく、運動不足の解消や気分のリフレッシュにはぴったりです。
ウォーキングは、中性脂肪や血糖値の改善などに効果があります。
ジョギングを行うよりも膝や腰への負担も少ないため、運動を普段行わない人にはおすすめです。
ジョギングは、持久力がつくため、疲れにくい身体作りができます。
また、ウォーキングやジョギングによって、期待できる効果は3つあります。
- ストレスの発散や、睡眠の質を改善させる効果がある
- 太陽の光を浴びると、体内時計が整ったり、睡眠の質の向上が期待できる
- セロトニンというリラックス効果のある成分が分泌され、テレワークで溜まったストレス解消にもつながる
一方で、普段あまり運動を行っていなかった人が、急に運動すると怪我や足腰を痛めたり、貧血や不整脈を引き起こす原因につながるので注意しましょう。
まずは、軽い負荷で短い距離から始めてみるなどして、徐々に運動量を増やしていきましょう。
②こまめなストレッチ
長時間同じ姿勢で仕事をすることで、身体の柔軟性が失われてしまいます。
そこで、こまめに行うといいのがストレッチです。
姿勢が悪いと、肩こりや腰痛の原因にもなってしまいます。
定期的に立ち上がったり、肩を回すなどして、ストレッチを行うことがおすすめです。
また、長時間座ったままでいると、下半身の柔軟性も失われてしまいます。
股関節を中心にストレッチを行うことで、姿勢や腰痛の改善にも繋がるので、意識してストレッチをしましょう。
③軽い筋トレ
運動不足解消には、自宅でもできる、簡単な筋トレを取り入れることがおすすめです。
筋肉をつけることで、通勤時に使われていた筋力を保つことができます。
筋力低下を防ぐためには、ハードな筋トレではなく、軽めの筋トレで十分です。
腹筋や背筋、スクワットなど、気軽に行うことのできる筋トレを、1日5~10分取り入れるだけでもいいでしょう。
日々の積み重ねで筋力もつくため、隙間時間に筋トレを行いましょう。
④グッズを使って運動する
運動不足解消には、ステッパーや、フィットネスバイクなどのグッズを導入するのもいいでしょう。
ウォーキングやランニングで有酸素運動を行うには、天候の問題も関係します。
しかし、自宅で有酸素運動を行えるグッズがあれば、天候に関係なく運動を行うことができます。
自分にあったグッズを取り入れるのも、運動不足解消におすすめです。
⑤オンラインヨガやオンラインフィットネスを利用
仕事終わりや時間があるときにおススメなのが、オンラインレッスンです。
オンラインで受けるレッスンであれば、ジムや教室に出かける必要がないため、身支度をせずに自宅で受けることができます。
オフィスワークに比べ、テレワークは時間の融通がききやすいのがメリットです。
仕事終わりや休憩の時間を活用して、レッスンを受けてみるのもいいでしょう。
⑥部屋の掃除や模様替え
普段の家事を丁寧に行うことで、運動不足を解消ができます。
掃除機をかけた後に、水拭きをしてみたり、窓掃除や冷蔵庫の中を綺麗に拭きあげるなど、普段掃除しないようなところを掃除するといいでしょう。
家具を動かすという動作は、全身を使って行うので、身体を使うという点に置いては効果的です。
テレワーク中も適度に動いて運動不足を解消しよう!
テレワークによって、通勤がなくなり時間の融通が利くようになった反面、運動不足の深刻化が考えられます。
運動不足によって、肥満や生活習慣病などのリスクは高くなってしまいます。
そうならないためにも、自発的に運動する習慣を身に着けて、運動不足の解消をしましょう!