仕事量が偏る4つの原因
組織に属していれば、仕事量の不公平さは多くの人が感じる問題の1つ。
そんな不満を抱いている人のために、仕事量の不公平さが生じる4つの原因を解説します。
1.期待されている
効率が良く仕事が早い人や、ミスが少なく完璧に仕事をこなす人は、上司から大きな期待をされています。
「あなたならできる!」と高い評価を受けているため、他の人より多くの仕事を任される場合があります。
また、優秀で信頼できる人材であれば、育てて出世させたいという思いのもと、多くの仕事を振られている可能性もあるでしょう。
2.仕事を断れない
はっきりNOと仕事を断れない人は、よく仕事を頼まれます。
上司の中には部下の負担より、仕事を終わらせることを優先する人もいるため、断られる心配がない人に任せる傾向があるのです。
仕事を断れず、頼まれれば何でも引き受けてしまうことで仕事量が増え、大きな負担を抱えているでしょう。
3.上司が仕事の割り振りを把握していない
部下1人ひとりの仕事量を把握していない上司は、多くの不公平さを生み出します。
誰にどのくらいの仕事を割り振ったのかを、上司がしっかり管理していれば、部下の仕事量の偏りをある程度減らすことが可能ですよね。
また、部下の仕事を把握していないと、周囲に負担をかけるだけではなく、トラブルが起きたときの対処にも困るでしょう。
気持ちに余裕を持って仕事をするためには、上司自身の力量も大事だといえます。
4.パワハラを受けている
上司のパワハラによって、仕事量が偏るケースも考えられます。
パワハラをする傾向にある上司だと、処理しきれないほどの仕事量を課される場合も……。
厚生労働省で定められているパワハラの定義には「過大の要求」があり、1人で対応しきれない仕事量を課することは、パワハラ行為だと認められる可能性も否定はできないのです。
したがって、自分だけ過重労働が強いられるパワハラが、仕事量の不公平を感じる原因なっていることもあるでしょう。
仕事量の不公平が生み出す3つの悪影響
仕事量の不公平は自分だけではなく、周囲にまで悪影響を及ぼす可能性があります。
精神的な負担は自分の自信をなくし、人間性を変化させるなどの悪循環を招くためです。
仕事量の不公平が生み出す悪影響を理解し、起こり得る弊害を防止しましょう。
ここでは、仕事量の不公平が生み出す悪影響を3つ解説します。
1.上司からの期待がプレッシャーになる
優秀で仕事ができると評価されている人は、上司から期待されるがゆえにプレッシャーを感じます。
なぜなら、上司からの期待が大きいほど「もし期待に応えられなかったら…….。」と、失敗する未来を想像し、自信を失ってしまうためです。
そんな気持ちの余裕のなさは、ケアレスミスを起こす原因になりかねないでしょう。
2.人間関係に影響を及ぼす
仕事量が不公平だと感じていると、人間関係にも影響を及ぼす場合があります。
仕事量が多く気持ちに余裕がない状況では、周囲にイライラしたり、強く当たったりすることも……。
そうなると、会社の中でも「怖い人」といった印象を持たれてしまい、よい人間関係を作りづらくなるでしょう。
3.心身ともに疲弊する
仕事量に不公平感を感じていると、心身共に疲弊してしまいます。
なぜなら、さまざまな負の感情を抱きながら、他の人よりも多くの仕事量をこなしていることで、ストレスが溜まりやすくなるためです。
そうした状況に残業や、休日出勤が加わると身体には大きな負担がかかります。
また、長期的に過度なストレスにさらされると、うつ病にかかる可能性も考えられます。
心身ともに疲弊感を感じたら、休むことを検討しましょう。
仕事量の不満を軽減させる2つの考え方
不満を抱えている人は、考え方を変えることで気持ちを軽くできます。
なぜなら、仕事に対する自分の考え方に固執している場合があるためです。
ここでは仕事量の不公平によって感じる不満を、軽減させる2つの考え方を紹介します。
現状の自分の考え方と照らし合わせ、冷静になって考えてみてくださいね。
1.すべての仕事を1人でこなす必要はない
頼まれたすべての仕事を、1人でこなさなくてもいいと考えてみましょう。
責任感が強い性格は仕事において強みになりますが、どれだけ仕事量が多くても、「自分が引き受けた仕事は自分でやる」といった考え方は、心身に負担をかけます。
会社には自分以外にも、たくさんの従業員がいることを忘れてはいけません。
チームワークを意識し、「すべての仕事を自分1人でこなす必要はない」と考えることで、不満を軽減できるでしょう。
2.自分の成長に繋がるのかどうか
仕事量を多くこなすことで、自分の成長につながるのかを冷静に考えてみましょう。
なぜなら多くの仕事量をこなすことで、成長につながる場合もあるためです。
たとえば、仕事の効率化を図れるようになったり、仕事の完成度や成績が上がったりとスキルアップが期待できます。
また、1番の大きなメリットは、「出世できる可能性が高まる」ことです。
自分が成長するための準備期間だと捉えられれば、仕事に対するやりがいが生まれ、不満を軽減できるでしょう。
仕事量の不公平を改善するために必要な4つのこと
状況を変えるにあたって必要不可欠なのは、自らの行動です。
我慢し続けても自ら行動しなければ、あなたの負担に周囲は誰も気づきません。
ここで紹介する改善策を行動に起こして、仕事量の不公平をなくすように努めてみてくださいね。
1.仕事を断る勇気を持つ
仕事量の不公平を改善するためには、出来ない仕事をはっきり断る勇気が必要です。
なぜなら、評価や人間関係を気にして何でも引き受けてしまうと、毎回のように仕事を頼まれてしまうためです。
仕事を頼まれてもはっきり断ることで、他の人に割り振ってもらえるでしょう。
2.職場仲間に仕事を頼んで分担する
1人でこなせる仕事量には限界があるため、職場の仲間に頼んで仕事を分担させましょう。
自分1人の仕事だと思わずにチームで分担すれば、仕事量の不公平を感じずに業務に取り掛かれます。
また、効率よく仕事が進められるため、残業や休日出勤を減らすことが期待でき、心身の疲弊を軽減できるでしょう。
3.上司に相談する
上司が部下の仕事量を把握していない可能性も考えられるため、仕事を割り振っている上司に、悩みを相談しましょう。
仕事量が多く負担になっていると相談することで、仕事の偏りに気づいてもらえます。
部下の状況を理解すれば、1人ひとりの仕事量を見直してくれるでしょう。
仕事を割り振っている上司への相談は、仕事量の不公平を根本から改善につなげられるのです。
4.状況が変わらなければ退職する
仕事量の不公平を改善させるために行動しても、状況が変わらなければ退職しましょう。
その環境で我慢し続けても改善する可能性は限りなく低く、自分に及ぼす悪影響を増やしてしまうだけです。
退職することで心身を回復させ、新しい環境で良い人間関係作りに努められます。
自分にとって何が1番大切なのかを見つめ直して判断しよう
仕事量の不公平を我慢し続けると、悪影響を及ぼします。
大きなストレスを抱えている人は、自分ができる範囲の仕事量を把握し、出来ない仕事は断ったり誰かに頼ったりと柔軟に対応しましょう。
また、悪影響によって最悪の状況を招かないためにも、将来の自分には何が1番大切なのかを見つめ直し、今後の行動を判断しましょう。
その時々で自分にとってより良い選択ができるように、不満を軽減させる考え方や改善策を参考にしてみてくださいね。