待遇に不満を感じている
待遇面では、以下のようなようなものが見られました。
給与が少なく生活していくのもやっとだったり、残業や休日出勤が多く身体的にも精神的にもつらかったりすると、そこでずっと働こうとは思えません。
また、成果を上げても正当に評価されなければ、働く意欲を損なうものです。
このような待遇面での不満が転職を考えるきっかけになることもよくあります。
環境の変化
自分では働き続けるつもりはあったものの、環境の変化でやむを得ずというパターンもあります。
たとえば、以下のようなケースです。
- 倒産
- リストラに遭った
- 契約期間の満了した
- 結婚・出産・介護など家庭の状況が変化した
女性に多い転職のきっかけ
働く女性に多く見られる転職のきっかけを見ていきましょう。
以下は、日経ウーマンオンラインが実施した調査の結果です。
- 人間関係がつらい 51人
- 上司と合わない、セクハラ・パワハラを受けた 37人
- キャリアアップ・成長・挑戦したい 37人
- 休めない、仕事量が多すぎる 28人
- 仕事にやりがいを感じない、マンネリ 27人
出典:WOMAN SMARTキャリア|働く女性の77%「転職考えたことがある」理由は?(外部リンク)
女性が転職を考えるきっかけとしては、特に人間関係のつらさがあげられます。
一方で、「キャリアアップしたい」との前向きな理由を挙げる人も多いです。
これは、経験を積んで自信が生まれたことでより大きなフィールドで活躍したいと考えるケースや、現職ではルーティンワークが多くスキルが身につく環境で働きたいと考えるケースなどが考えられるでしょう。
このほかに多かったきっかけは、休めないなどの待遇面への不満や、やりがいが感じられないといった仕事への不満でした。
20代・30代に多い転職のきっかけ
ここでは、20代、30代に多い転職を考えたきっかけについて見ていきましょう。
株式会社ビズヒッツの調査によると、以下のような結果が出ています。
【20代で多い転職のきっかけ】
- 待遇・労働環境への不満 175人
- 人間関係 97人
- 仕事が合わない・望んだ仕事ではない 96人
【30代で多い転職のきっかけ】
- 待遇・職場環境への不満 52人
- スキルアップ/新しい仕事への挑戦 40人
- ライフスタイルの変化 32人
出典:PR TIMES|20代「初めての転職理由」&「転職活動で失敗したこと」ランキング!男女554人アンケート調査/ビズヒッツ株式会社(外部リンク)
出典:PR TIMES|30代の転職理由と転職で失敗したことランキング!男女203人にアンケート調査/ビズヒッツ株式会社(外部リンク)
20代、30代とも、「待遇や労働環境への不満」がトップに来ています。
残業が多く休みが取れない、給料が安いなどの声が目立ちました。
ただし、2位で20代が人間関係の悪さ、3位で仕事が合わない点を挙げているのに対し、30代ではスキルアップや新しい仕事への挑戦など前向きな理由が上がっていました。
20代では、環境や待遇、与えられた仕事に不満を覚え、もっと自分に合う職場で働きたいとの気持ちが転職のきっかけになることが多いようです。
一方、30代では、経験を積んで培ったキャリアを伸ばしたいと考え転職に踏みきる人が増えることがうかがえます。
また、3位に来たのは結婚や出産など、環境の変化が転職のきっかけとなるケースです。
女性は20代後半~30代ごろに、大きなライフイベントを迎える人が多いという理由が考えられます。
転職を考えたらするべき2つのこと
転職を考えるきっかけがあったとしても、すぐに会社を辞めるのはよくありません。
一時の感情で動いても、うまく行く可能性は低いためです。
ここでは、転職したいと考えたらまずすべきことについて解説します。
1.本当に転職するしかないか検討する
転職活動を始めても、すぐに次が決まるとは限りません。
平均的にに、転職が決まるまでには3~6カ月かかるといわれています。
さらに、転職先は十分に検討しなければ、同じ不満を繰り返す恐れがあります。
たとえば以下のようなケースがあげられます。
- 人間関係が嫌で転職したのに、次の職場も雰囲気が悪かった
- 年収アップが目的だったのに、かえって給与が減ってしまった
転職を考えた際は一度冷静になり、転職するメリットやデメリットを比べてみるのもよいでしょう。
2.辞める前にできることをしてみる
転職も考えつつ、現状の問題や不満を解消するためにできることを試してみるのも大切です。
たとえば人間関係の悪さや、パワハラなどがきっかけで転職を考えたとしましょう。
この場合、社内の相談窓口などに相談する、部署異動を願い出るなどの方法で改善する可能性があります。
キャリアアップしたい、今の仕事にやりがいを感じていないといった場合、上司に相談してみると新たな仕事のチャンスが得られるかもしれません。
今の仕事に全力で取り組むことで、やりがいや達成感が見いだせることもあります。
それでも改善する手段がないようであれば、転職を検討すべきでしょう。
ただし、精神的にも身体的にも限界にきている場合や、給与が低くて生活が苦しいといった状態なら、検討の余地なく転職すべきといえます。
面接で転職のきっかけを伝えるときはポジティブに
転職活動では、かなりの確率で転職する理由が問われます。
このとき、内容によっては答え方に注意が必要です。
転職を決めたきっかけが「キャリアアップしたいため」といった前向きな内容であれば、そのまま伝えても問題はないでしょう。
しかし、「人間関係が悪いから」「残業が多く休日が少なかったので」などのネガティブな転職理由なら、そのまま述べてはいけません。
なぜなら、このような後ろ向きな理由での転職は、面接官に悪い印象しか与えないためです。
「人間関係が悪いのには本人にも原因があるのでは」「忙しくなるとすぐ辞めるのでは」などと思われかねません。
そこで、転職理由を伝えるときは、本音をそのまま伝えるのではなくポジティブに聞こえるように表現に注意することが大切です。
転職理由をポジティブに言い換える例を紹介
ネガティブな理由をどのようにポジティブな言い方にすれば良いのかよくわからない人もいるでしょう。
そこで、ここでは言い換えの例を紹介します。
ケース1:職場の人間関係がギスギスしていた
前職は個人で成果を出すことが強く求められる職場でした。
私自身は、周囲と連携して結果を出すのが得意です。
チームで協力して成果を上げられる環境で活躍したいと考え、転職を決めました。
ケース2:残業が多く激務だった
1カ月に〇時間以上の残業が常態化しており、スキルアップするための時間もとれませんでした。
上司には〇〇などの改善案を提案しましたが採用されず、転職を決意しました。
ケース3:社風が合わない
今の職場は年功序列の風潮が強く、上司や先輩に対しての意見や提案は出しづらい状態です。
年次にかかわらず、良い提案や意見であれば採り入れてくれる環境で働きたいと考え、転職を考えました。
転職のきっかけは人それぞれ
転職するきっかけは、人間関係の悪さや仕事内容・待遇への不満など人によってさまざまです。
ネガティブなものだけでなく、キャリアアップやスキルアップを目指すなどのポジティブなものもあります。
どのようなきっかけであれ、転職を考えたときはすぐに行動せず、本当に職を変わる必要があるか考えてみましょう。
そのうえで転職することに決めたら、面接で理由を伝えるときはネガティブな言い方をせず、ポジティブに言い換えることが大切です。