仕事中に眠たくなる4つの原因
仕事中の眠気は大敵です。
ここでは、仕事中に眠くなる時に考えられる主な原因を4つ紹介します。
1.睡眠不足
仕事中に眠くなる原因としてまず考えられるのが、慢性的な睡眠不足に陥っているケースです。
人により適切な睡眠時間は変わりますが、だいたい6~8時間は必要といわれています。
ところが、ついつい毎日夜更かししてしまったりなかなか寝付けなかったりして、毎日の睡眠時間が不足しているは珍しくありません。
体が必要とする睡眠が十分にとれなければ、疲労は完全には回復しません。
これでは、仕事中に眠たくなってしまうのも仕方ないでしょう。
2.姿勢の悪さ
仕事中の姿勢の悪さが、眠気の原因となることもあります。
姿勢が悪いと深い呼吸がしづらく、身体に十分な酸素を取り込めません。
脳に送られる酸素量の不足は、眠気を誘発することがわかっています。
特に、リモートワークで自宅で仕事をしている場合は注意が必要です。
テーブルや椅子が合っていないなど作業環境に問題があることが多く、姿勢が悪くなりやすい傾向があります。
猫背や崩れた姿勢になりがちの方は、一度自分の姿勢を意識してみるとよいでしょう。
3.職場の二酸化炭素濃度の高さ
眠気を誘発する原因の1つとして、空気中の二酸化炭素濃度の高さも挙げられます。
二酸化炭素濃度が高いほど、眠気が生じやすいということです。
アメリカの研究チームは、室内の二酸化炭素濃度が2500pmmを超えると仕事中のパフォーマンスが著しく低下し、集中力にに支障をきたすとする研究結果を発表しています。
また、ビル衛生管理法ではオフィスの二酸化炭素濃度を、1000ppm以下に保つことを義務付けています。
建築基準法でも同様です。
実際会議室などに多くの人が一度に集まる場合、二酸化炭素濃度が1000ppmを超えることは珍しくありません。
リモートワークで自宅で働いている場合も、意識的に換気しなければすぐに基準を超えてしまうでしょう。
出典:建築物環境衛生管理基準について(外部リンク)
4.意識が飛ぶほどの異常な眠気は病気の恐れもある
仕事中に一瞬意識が飛ぶほどの眠気に襲われ、とても目をあけていられないといった場合は、病気の可能性も考えられます。
たとえば、ナルコレプシーや睡眠時無虚空症候群、うつ病などかもしれません。
似たような症状が出ている場合、早急に病院を受診しましょう。
仕事中に眠くならないための対策3つ
仕事中に我慢できないほどの眠気に襲われてしまうと、集中できずケアレスミスが増えるでしょう。
その結果、作業効率が落ちてしまう場合もあります。
ここでは仕事中に眠くならないようにするための、3つの対策を解説します。
1.規則正しい生活で睡眠時間を確保
単純に毎日の睡眠が足りていないのであれば、適切な睡眠時間を確保することが大切です。
睡眠をしっかりとることで、仕事中の睡魔を軽減できる場合があります。
寝る前にはカフェインを摂取したり、スマホやタブレットをいじったりするのは避けましょう。
これは、このようなことをすると寝つきが悪くなるからです。
朝起きたときは、カーテンを開けて光を浴びると良いでしょう。
脳に光が届くと、睡眠を誘発するメラトニンの分泌がストップします。
目が覚めてから14~16時間もすると再びメラトニンの分泌が始まり、高まるにつれ眠気を感じるようになります。
そのため、朝にしっかり光を浴びると、夜にスムーズに入眠しやすくなります。
2.ストレスを解消する
「眠りたいのになかなか寝れない」
「夜中に何度も起きてしまう」
といったケースでは、過度のストレスが溜まっている可能性があります。
「趣味の時間を持つ」「友人とおしゃべりする」など、自分なりのストレス解消を見つけ、適度に発散することが望ましいでしょう。
深呼吸したり軽く運動したりするだけでも、気持ちが落ち着き、ストレスを軽減する効果が期待できます。
3.病院を受診する
ナルコレプシーや睡眠時無呼吸症候群などの病気が原因と思われる場合は、病院を受診して適切な治療を受けることが必要です。
受診する科は睡眠外来や精神神経科、神経内科が適切です。
治療せずに放置していても改善は見込めません。
早めに受診するのがおすすめです。
仕事中にできる4つの眠気解消法
仕事中に強い眠気に襲われてしまうと、作業をするのもつらいものです。
そこで、ここでは、誰でも簡単にできる眠気の解消法を4つ紹介します。
1.部屋の換気
まずは、部屋の換気をしましょう。先に述べたように、オフィス内の二酸化炭素濃度が高いと、眠気を誘発します。
そこで、窓を開けるなどして新鮮な空気を取り込み二酸化炭素濃度を下げると、眠気が消える可能性があります。
2.ストレッチやツボ押し
眠気解消のために、軽いストレッチをするのも良いでしょう。
これは、体を動かすことで血行が良くなり、脳に酸素が取り込まれやすくなるためです。
ストレッチは簡単なもので構いません。
「両手を組んで天井に向かって大きく伸ばす」「椅子の座った状態で体を左右にゆっくりひねる」といったストレッチなら、職場でもできるでしょう。
眠気ざましに有効とされる以下のツボを押してみるのも、仕事の途中でも簡単にできるおすすめの方法です。
・風池:後頭部の髪の生え際あたり、少しくぼんでいる部分。左右対象に2カ所ある。
・清明:左右の目頭のやや内側あたりにあるくぼんだ部分
・中衝:中指の爪の生え際、人差し指
ツボは、「痛いけど気持ちいい」と感じる強さでじんわりと押すのがコツです。
3.眠気覚まし効果のある食べ物・飲み物をとる
オフィスでの飲食が許可されているなら、眠気覚ましの効果がある食べ物や飲み物をとるのも良いでしょう。
飲み物はカフェインが含まれている、以下のものがおすすめです。
・緑茶
・コーヒー
・紅茶
・エナジードリンク
ただし飲み過ぎると、夜に寝つきにくくなるなどの影響が出る恐れがあります。
眠いからとがぶがぶ何杯も飲むのはやめましょう。
眠気覚ましの食べ物は以下のとおりです。
・チョコレート(ハイカカオ)
・ガム
チョコレートにはカフェインが含まれているため、覚醒効果が期待できます。
ただし、ハイカカオチョコレート以外のカフェイン含有量はそれほど多くありません。
ガムは噛むことで脳に刺激を与え、眠気がとれるといわれています。
4.仮眠をとる
可能であれば、昼休憩を利用して短時間の仮眠を取るのも効果的です。
ただし、30分以上寝ないようにしましょう。
これは、30分以上寝てしまうと、目が覚めてからもぼうっとした状態からなかなか抜け出せないからです。
職場であれば、そうそう長く寝ることもできないでしょう。
しかし、リモートワークで家で仕事をしている場合は、うっかり長く寝すぎないよう注意が必要です。
適切な対策をして仕事中の眠気をのりきろう
仕事中に強烈な睡魔に襲われる原因には、睡眠不足のほかに職場の二酸化炭素濃度の上昇や姿勢の悪さなどがあります。
意識が飛ぶほどの強烈な眠気が突然来る場合、病気の可能性もあるでしょう。
眠くならないようにするためには、十分に睡眠をとる、ストレスを溜め込まないといったことが大切です。
病気が疑われる場合は、受診して適切な治療を受けましょう。
それでも仕事中に眠くなったときは、換気する、体を動かす、コーヒーを飲む、仮眠するといった対策が効果的です。
うまく対策して仕事中の眠気を解消しましょう。