2021.10.12

面接後に辞退するときの連絡方法と相手に配慮する5つの注意点

就職・転職の面接をしてもらった後になってから、選考を辞退せざるを得ないこともあるでしょう。 やむを得ない事情があったとしても、なるべく気まずくならないうちに連絡したいものです。 今回は、面接後に辞退するときの連絡方法をチェックしていきましょう。

面接後に辞退するときの連絡方法


面接後に選考を辞退する場合、ケースごとに最適な連絡方法が変わります。
ここでは、どのような方法で先方に連絡するべきかを紹介していきます。

NGな連絡方法にも触れているので、1つずつ確認していきましょう。

電話


基本的には、電話連絡を優先します。
電話連絡のメリットは、リアルタイムなコミュニケーションができることです。

タイムラグなく即時内容を伝えられるため、企業側が次の一手を打ちやすくなるというメリットも生まれます。

特に、内定承諾までの期間が短い場合や、次の選考ステップの日程が近い場合には、必ず電話連絡することがポイントです。

先方を思いやり誠心誠意対応したいのであれば、なるべく電話連絡をおすすめします。

メール


電話が適さないと考えられる以下のような場合には、メール連絡でも構いません。

・連絡したいタイミングが先方の休業日と被ってしまった
・年末年始やゴールデンウィークなど、長期休暇のタイミングと被ってしまった
・1~2回電話しても担当者の不在が続き、なかなか話せない

このような場合、速やかに伝えることを優先して、メールを送っても失礼には当たりません。

「長期休暇と重なってしまうため、先んじてメールにて失礼いたします」
「お電話を差し上げましたがご不在とのことで、取り急ぎメールにてご連絡いたします」

などの一文を付け加えれば、印象を損ねることもないでしょう。

NGな連絡方法もある


面接後の辞退連絡に電話やメールが向いている一方、以下のような適さない連絡方法もあるため注意しておきましょう。

・郵送
・FAX
・SNS
・アポなしで直接オフィスを訪問

上記の連絡方法は、避けるのが無難です。
なぜなら郵送の場合、差出から到着まで日数がかかります。

一見丁寧な連絡方法に思われますが、開封までに時間がかかるため、先方の効率が悪くなる場合があります。
FAXも、担当部署に連絡が届くまでに時間がかかる恐れがあります。

ダイレクトメールや他の資料に紛れてしまう恐れもあるため、直接担当者につながる電話もしくはメールで行うよう配慮しましょう。

TwitterやInstagramのDM機能などクローズドな場所に連絡したり、アポなしで訪問して直接伝えたりなど、礼儀と常識に欠けた対応もNGです。

辞退の理由を聞かれたらどうするべきか


当然ながら企業側は、選考に進んでくれた求職者が、なぜ辞退に至ったのか理由を知りたがるでしょう。
今後の選考フローや採用戦略の立案に役立てたくて聞いている項目であり、責める気持ちはないと捉えて問題ありません。

ここでは、理由を聞かれたらどう答えるべきか解説します。

第一声では理由を言わなくても問題ない


辞退の連絡をするとき、開口一番に理由を話す必要はありません。

「申し訳ありませんが、選考を辞退させていただきたく思います」
「一身上の都合により、辞退致したくご連絡致しました」

など、形式的な表現に留めておくのがよいでしょう。

それで納得してくれる企業であれば、そのまま電話(もしくはメール)を終了して問題ありません。
ある程度の辞退者が出ることを計算して採用計画を立てている企業も多く、特に質問されないケースもあります。

突っ込んで聞かれたら、完結に回答する


辞退の意思を伝えてから更に詳しく理由を聞かれた場合は、完結に回答することがポイントです。

・「急に家族の転勤が決まり、引っ越ししなくてはいけなくなった」
・「現職を辞めず、継続して就業することになった」
・「他社から内定をいただいた」

など、おおまかな理由を伝えます。

転勤する地域や内定を得た他社企業名などを聞かれた場合は、答えられる範囲で答えましょう。
明確な決まりはないため、「ここまでなら話してもいいかな」と思える自分のボーダー内で話せば問題ありません。

面接後に辞退するときの注意点5つ


辞退の連絡をするときは、連絡方法や理由の伝え方以外にも配慮すべきポイントが複数存在します。
ここでは注意点をいくつか紹介しますので、事前に目を通しておきましょう。

辞退の意思が固まったらすぐに連絡する


大前提として、辞退の連絡は早ければ早いほどよいとされています。
選考ステップを進んでいる人は、企業にとって「入社の可能性がある人材」とみなされます。

ひとりが辞退するとなると、新しく求人を出したり、他の候補者に連絡したりして採用予定数を確保する必要があるでしょう。

また、面接担当者のスケジュールを調整するなどの工数も発生します。
少しでも早めに連絡すれば企業側が次の一手を打ちやすくなるため、なるべく負担を軽減するという意味でも、配慮していきましょう。

丁重かつ丁寧な相談をする


確固たる辞退の意思があるとしても、丁重な申し入れをするスタンスは崩さないようにしましょう。
また、一方的な連絡にならないよう、丁寧なやり取りを意識することもポイントです。

連絡をするタイミングや敬語の使い方にいつも以上に気を配ったり、ビジネスマナーに即したメール文面を作ったりすれば、快く受け入れてくれるかもしれません。

最後を穏やかに終えるためにも、礼儀を果たしていきましょう。

お詫びと感謝の気持ちを伝える


企業が人をひとり雇うためには、想像以上の手間と時間がかかります。

・転職サイトや転職エージェントとの打ち合わせ
・社内における予算取り
・募集要項や文面の作成
・面接日程の調整
・面接担当者のスケジュール調整
・部署内における定期報告

など複数の工程を経て今の選考があるため、辞退の連絡を残念に思う企業も多いのです。

そのため、お詫びの気持ちはきちんと伝えましょう。
お詫びばかりでへりくだりになりそうな場合は、面接の時間を取ってくれたことに対してストレートに感謝の気持ちを伝えることもおすすめです。

相手企業に不満をぶつけない


万が一相手企業に対する不信感が原因で辞退する場合でも、不満や文句をぶつけないようにすることが肝心です。

給料や待遇などの条件面・社風・福利厚生にミスマッチが生じていても、明確に伝える必要はありません。
「年収〇万円以上であれば選考を続けていただきたいのですが」などのムリな交渉も避け、辞退すると決めたらその旨しっかり伝えていきましょう。

また、面接担当者の態度や対応内容に不満があった場合も、詳しく言及せず辞退する事実のみ伝えます。
例え態度を豹変されたとしても、最後まで大人の対応を意識していきましょう。

いわゆる「選考ブッチ」や「連絡スルー」は厳禁!


当然ながら、一切連絡せず選考当日を迎えることや、企業側からの連絡をスルーしてしまうことは厳禁です。
社会人としての常識が疑われる行為であり、どんなに気まずくとも連絡だけは欠かさないようにしましょう。

なかには、事故や事件に巻き込まれたことを心配し、履歴書に記載されている保証人欄や実家に連絡してくれる企業もいます。

大騒ぎになって心配をかけてしまう恐れがあるだけでなく、善意での行動を裏切ってしまうことにもつながります。きちんと最後まで対応することが肝心です。

まとめ

面接後に選考を辞退することは、誰にとっても気まずいものです。
気が重く、つい無意識のうちに連絡を後回しにしてしまいがちですが、意思が固まったらすぐに連絡しておきましょう。

連絡する際は、電話かメールで行います。
丁寧な対応を心がけつつお詫びと感謝の気持ちを伝え、気持ちよく次のステップに進めるよう意識していきましょう。

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渡辺 瞳(ライター)
渡辺 瞳

大手転職エージェントのキャリアコンサルタント兼フリーライター。女性ビジネスマンサポートに強く、各種オウンドメディアの記事作成・SEO対策を手掛けている。

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