きな粉ダイエットとは?
きな粉ダイエットとは、原料となる大豆の特性を活かしたダイエットのことです。
ただし、「きな粉を食べるだけで痩せる」というものではないため、注意しましょう。
きな粉には原料である大豆のさまざまな栄養がそのまま残っています。
それらは女性に嬉しい働きをもつものが多く、その働きを活かして痩せやすい身体作りを目指すのが、きなこダイエットです。
2021.12.05
きな粉ダイエットは、手軽に取りくめるのが大きな特徴。どうやるのか、本当に効果があるのかなど知りたい人も多いのではないでしょうか。そこで、この記事ではきな粉ダイエットの方法や期待できる効果、注意点などについて詳しく解説します。
きな粉ダイエットとは、原料となる大豆の特性を活かしたダイエットのことです。
ただし、「きな粉を食べるだけで痩せる」というものではないため、注意しましょう。
きな粉には原料である大豆のさまざまな栄養がそのまま残っています。
それらは女性に嬉しい働きをもつものが多く、その働きを活かして痩せやすい身体作りを目指すのが、きなこダイエットです。
きな粉はお餅やお団子などで使われることが一般的です。
日常生活で食べる機会があまりなく、そもそもきな粉って何だろうと思っている人もいるのではないでしょうか。
簡単に説明すると、きな粉とは大豆を炒って皮を取り除き、挽いて粉にしたものです。
黄色いため、「黄粉」と書くこともあります。
大豆には黄大豆だけでなく青大豆もありますが、一般にきな粉といえば黄大豆で作ったものです。
青大豆から作られたものはうす緑色をしていて、「うぐいす粉」などと呼び分けられます。
きな粉ダイエットの方法には、厳密な決まりはありません。
1日のどこかのタイミングで、牛乳やヨーグルトにきな粉を混ぜたものを摂ることが一般的です。
混ぜるものにも決まりはないので、豆乳やコーヒー、ココアなどいろいろと試し、続けやすそうなものを探すとよいでしょう。
食べるタイミングは、日中がよいとされています。
なぜなら、夜はBMAL1というタンパク質が活性化し、身体にエネルギーを蓄積する作用が働くためです。
そのため、夜に食べるほうが、BMAL1が少ない日中に比べ太りやすい傾向があります。
BMALL1がもっとも少なくなるのは昼の2時ごろといわれているので、食べるならこの時間帯におやつとして摂るといいでしょう。
食べる量は、大さじ2杯を目安とすると良いでしょう。
厚生労働省が掲げる日本人の食事摂取基準によると、成人女性(18~64歳)に必要な食物繊維は18gです。
ところが、女性の摂取量は20代で14.6g、30代で15.9gしかなく、基準に足りていません。
きな粉を大さじ2杯食べるとおよそ2.9gの食物繊維が摂れるため、不足分が補えます。
出典:厚生労働省|日本人の食事摂取基準(2020 年版)(外部リンク)
出典:厚生労働省|令和元年 国民健康・栄養調査結果の概要(外部リンク)
きな粉がダイエットに活用されるのには、もちろん理由があります。
ここでは、どのような理由があるか見ていきましょう。
大きな理由としてあげられるのが、生き生きとした身体を作るための栄養がまるごと摂れる点です。
摂取できる成分のうち、主なものを以下に示します。
このような成分が摂取できることでどのような働きが期待できるのか、見ていきましょう。
きな粉に豊富に含まれるタンパク質には、筋肉の合成を促す作用があります。
無理な食事制限のあるダイエットをすると、タンパク質が不足して筋肉量が減ります。
その結果、基礎代謝が下がってしまい、痩せにくくなることも珍しくありません。
きな粉を摂取すると、良質な大豆たんぱく質が補えます。
運動と併用すれば基礎代謝の向上が期待でき、痩せやすい体質へと導かれます。
大豆ペプチドにも、基礎代謝を高める働きがあることがわかっています。
きな粉に含まれる食物繊維と大豆オリゴ糖には、腸内環境を良好な状態へと整えるのに役立ちます。
便秘ぎみで困っている女性は、お通じの状態が緩和することも期待できるでしょう。
大豆オリゴ糖は、腸内に存在するビフィズス菌や乳酸菌などの善玉菌の餌となるものです。
食物繊維には水溶性と不溶性とがあります。
どちらも分解されずに大腸まで到達し、それ自体が体内に吸収されることはありません。
不溶性食物繊維は水分を吸収して便の容積を増やすことで大腸に刺激を与え、スムーズな排便を促します。
食物繊維も善玉菌の餌となるもので、善玉菌が増えることで腸内環境を良好な状態へと整えます。
大豆に含まれるイソフラボンやサポニンには抗酸化作用があります。
抗酸化作用とは、人の体に発生する活性酸素を取り除いて酸化を抑える作用のこと。
活性酸素とは呼吸によって身体に取り込まれた酸素の一部が活性化されたものを指します。
細菌から身体を守るなど、有用な働きをする大切な存在です。
ところが、活性酸素が増えすぎると今度は細胞や血管を傷つけだし、シミやしわなどを招いたり病気を引き起こす元となったりするす厄介者へと転じます。
イソフラボンやサポニンには、その増えすぎた活性酸素から身体を守る働きがあるのです。
そのため、きな粉を摂取すると活性酸素の抑制が期待できます。
これは、美容の観点からも大切なポイントといえるでしょう。
きな粉ダイエットにはメリットもありますが、デメリットもあります。
取り組む前に、どのようなメリット・デメリットがあるかを把握しておきましょう。
きな粉ダイエットの大きなメリットとして、女性にうれしいさまざまな栄養が摂取できる点があげられます。
また、誰でも手軽に取り組める点も、外せないメリットです。
食事にきな粉を取り入れるだけの簡単な方法なので、カロリーや糖質を計算したりきつい食事制限をする必要がありません。
要となるきな粉もスーパーへ行けば手ごろな値段で手に入り、気軽に始められます。
デメリットとして、すぐに痩せる効果がでるわけではない点があげられます。
そもそも、きな粉自体に特別な痩せる作用があるわけではありません。
あくまで、基礎代謝を上げたり腸内環境を整えたりするのに役立つというものです。
そのため、じっくり時間をかけて取り組む必要があります。
ダイエット自体は簡単なため、継続するのはそれほど難しくないでしょう。
また、きな粉はそのままでは食べやすいとはいえず、食べる際はほかの食品や食材に混ぜるなどの工夫が必要な点も、デメリットといえるかもしれません。
手軽に取り組めるきな粉ダイエットにも、実施する際はいくつか注意すべきポイントがあります。
守らないと逆効果になることもあるため、注意すべきポイントについて知っておきましょう。
きな粉は栄養が取れて体に良いものですが、だからといって過剰に食べてはいけません。
きな粉は大さじ1杯で36キロカロリーあります。
高カロリーではないものの、特に低カロリーでもないため、食べ過ぎるとダイエット効果が期待できません。
1つの食品を食べ過ぎると、栄養の偏りが起こる心配もあります。
1日あたり大さじ2杯程度を目安にしましょう。
出典:文部科学省|食品成分データベース(外部リンク)
※きな粉大さじ1杯8gとして検索
和風スイーツにきな粉を使うときは、砂糖や黒蜜、はちみつを混ぜるのが一般的です。
きな粉自体は香ばしいものの、それほど食べやすい味ではありません。
そこで砂糖などを加えて甘みを足すことで、さらに食べやすくなります。
とはいえ、砂糖や黒蜜を混ぜてきな粉を食べると、摂取カロリーもぐんと跳ね上がります。
美味しいのはよいことですが、摂取カロリーが増えるとダイエットの目的を果たすことが難しくなるでしょう。
きな粉ダイエットを実施している期間は、砂糖を混ぜるにしてもなるべく控えめにすることが大切です。
先にも述べましたが、きな粉ダイエットは、きな粉を摂取すればそれだけで体脂肪が落とせるというものではありません。
緩やかに痩せやすい体づくりを目指すもののため、最初はこれといった効果がでなくても、根気強く続けることが大事です。
きな粉ダイエットでは、良質なタンパク質を摂るとともに適度に運動もするのがおすすめです。
タンパク質を摂取しても、何もしなければ筋肉量は低下します。
筋肉量が落ちればそれだけ基礎代謝も減って痩せにくくなるため、適度に体を動かして衰えないようにすることが重要です。
運動すればカロリーも消費するので、より瘦せやすくなるでしょう。
とはいえ、長続きさせるためには気楽にできることも大切なポイント。
運動が苦手な人やあまりしたくない人は、一駅よぶんに歩くなど普段の生活の中で運動量を増やす工夫をすると良いでしょう。
ここでは、きな粉ダイエットにおすすめのレシピを紹介します。
ここで紹介するレシピだけでなく、いろいろな食材ときな粉とを組み合わせて自分好みの味を探してみてください。
もっともスタンダードなのが、牛乳に混ぜて飲む方法です。
分量の目安は以下のとおりです。
厳密に計量しなくても問題ありません。
作り方は以下のとおり。
温かい飲み物は筋肉の緊張を柔らげ、リラックスさせてくれます。
とはいえ、温めると香りが強く出るため苦手という人もいるでしょう。
冷たい牛乳のほうが好きな人は、必ずしも温めなくてかまいません。
材料をカップに入れてよく混ぜ、そのまま飲みましょう。
ヨーグルトにきな粉を混ぜるのも、手軽でおすすめです。
朝食や間食に、さっと作ってみてはいかがでしょうか。
分量の目安は以下のとおりです。
計量せずおよその量で作っても問題ありません。
作り方は次のとおり。
きな粉とはちみつを軽く混ぜながら食べましょう。
はちつみは好みで入れます。
甘みがなくても良い人は入れなくてかまいません。
きな粉に含まれる大豆オリゴ糖はヨーグルトに含まれるビフィズス菌の餌になるため、とても良い組み合わせです。
いつものホットケーキにきな粉を混ぜると、和風の味わいが楽しめます。
分量は以下のとおりです。
作り方は以下のとおり。
きな粉の分量を増やすほど、香ばしさが強くなります。
より和風の味を楽しみたいなら、3の段階で生地にゆであずきを適量混ぜるのもおすすめです。
いつものトーストに飽きたら、きな粉をトッピングしてみましょう。
分量は以下のとおりです。
作り方は以下のとおりです。
お好みではちみつやメープルシロップなどをかけるとより食べやすくなります。
シナモンをかけるのもおすすめ。
はちみつやシロップをかける場合は量を控えめにしましょう。
きな粉はスーパーなどで購入できますが、大豆があれば自宅でも簡単に作れます。
節分の豆が余っているときなどは、作ってみてはいかがでしょうか。
出来立ては市販品よりずっと香ばしい味わいが楽しめます。
作り方は以下のとおりです。
大豆に焦げ目がつくまで、じっくりと丁寧に煎るのがポイントです。
フードプロセッサーなどがない場合は、すり鉢ですっても作れます。
きな粉ダイエットとは、きな粉の性質を活用したダイエット法です。
方法は簡単で、食事や間食にきな粉を取り入れるだけというもの。
きな粉を食べると良質なタンパク質が摂れ、食物繊維や大豆ペプチドが腸内環境を整えるサポートをします。
イソフラボンやサポニンによる抗酸化作用も期待できるでしょう。
とはいえ、きな粉の食べ過ぎは禁物です。
1日あたり大さじで2杯程度を目安とし、牛乳や豆乳、ヨーグルトなどに混ぜて食べましょう。
砂糖やはちみつを混ぜる場合は、量を控えめにすることも大切です。
また、きな粉ダイエットはすぐに変化がでるものではないため、効果がないからと短期間でやめないようにしましょう。
気軽な気持ちで続けてみてください。
きな粉ダイエットで大豆の栄養を取り入れ、活き活きとした身体を目指しましょう。