周りの収入が気になるなら平均年収ではなく中央値を見るのがベスト
周りの人がどれくらいの収入を得ているのかを知りたい場合は、「平均収入」ではなく、「中央値」を見るのがベストです。
平均年収とは、働いている全員の年収を足して総数で割った額。
対して、年収中央値とは、年収の低い人から高い人まで並べて、そのちょうど中央にくる人の額をいいます。
例えば、5人の女性の平均年収を出す場合、年収1,200万円の女性が1人入ると、ほかの4人が300万円でも、平均年収は480万円となります。
平均と比べて自身の収入が低く感じる理由は、ここにあるのです。
一方で、中央値の場合は真ん中の数字が選ばれます。
この場合は5人の年収が【300万円、300万円、300万円、300万円、1,200万円】ですので、真ん中は300万円です。
特に女性の場合は、男性と比べて年収の幅がかなり広くなっています。
医者やナイトワークなどの女性の年収が入ってくると、一気に平均年収が上がってしまうからです。
そのため、同年代などの周りの収入が気になる時には、「平均収入」を見るよりも「年収中央値」を見たほうがよいでしょう。
女性の平均的な年収と中央値
早速、女性の平均年収と中央値を見ていきましょう。
出典:キャリチェン|【年代別】女性の平均年収と手取り、中央値との違いは?職種別の平均年収ランキングも(外部リンク)
20代
平均年収……約319万円
中央値……約300万円
月の手取り額……約25万円
中央値は約300万円という結果になりました。
ちなみに、東京の平均年収は高く、約370万円。
全国平均よりも51万円も高いという結果になりました。
30代
平均年収……約375万円
中央値……約360万円
月の手取り額……約29万円
30代の中央値は約360万円。
ただし、東京だけの平均年収を見ると、約470万円という高い数字が出ています。
20代と比べると、30代は人によって年収に大きく幅がありました。
40代
平均年収……約410万円
中央値……約400万円
月の手取り額……約31万円
40代の中央値は400万円。
40代に入ると、平均年収と中央値の差がほとんどなくなるようです。
東京だけの平均年収は相変わらず高く、約539万円となっています。
全国平均に比べて、138万円も高い数字です。
50代
平均年収……約428万円
中央値……約380万円
月の手取り額……約33万円
50代の中央値は約380万円。
平均年収よりも48万円も低い結果となりました。
東京だけの平均年収は約565万円と、全国平均に比べると137万円も高くなっています。
女性におすすめの高収入の仕事
給料が良いお仕事はいっぱいありますが、体力的に女性には辛いものが多いです。
給料が良く、かつ女性も働きやすい仕事をご紹介します。
コンサルタント
コンサルタントの語源は、相談する、という意味の「consult」から来ています。
コンサルタントは、モノを売るのではなく、コンサルティングそのものを商品とする職業。
つまり、クライアントの課題をいちはやく見つけ、その解決策を提案することがお仕事になります。
実力主義を採用している企業が多く、男女比の偏りのない会社が多いのが特徴です。
激務なので家庭を持ってからは余裕がなくなり厳しくなるというデメリットはありますが、高収入であることは間違いありません。
コンサルタントの平均年収は25~29歳で499万円。
30~34歳で654万円。
35~39歳で734万円。
最高額は2000万円以上となっています。
出典:doda|平均年収ランキング2010 コンサルタントの平均年収|金融・不動産・専門職(外部リンク)
ファイナンシャルプランナー
人生の目標をかなえるために、資金計画を立て、経済的な側面から実現を目指す方法を「ファイナンシャル・プランニング」といいます。
ファイナンシャル・プランニングのお仕事は、家計にかかわる金融、住宅ローン、税制、不動産、年金制度、保険、教育資金などを依頼者と一緒に考えていくことです。
クライアントにとって話しやすく、優しい印象を与えるため、女性のほうが仕事を進めやすい場合もあるでしょう。
また、女性の場合は、親身になって聞けるライフステージの変化もあるので、クライアントが女性になった場合も安心して任せてもらえます。
ファイナンシャルプランナーは資格があり、級数の高い資格を取得すればするほど、給料アップが目指しやすいです。
FPの資格は、保険会社、銀行、不動産会社などの就職に有利です。
ファイナンシャルプランナーの平均年収は20代で418.5万円。
30代で641万円。
独立して開業すれば、2,000万円、3,000万円の収入も夢ではありません。
出典:ユーキャン|ファイナンシャルプランナーの年収や給料は?FPになるための方法や試験難易度を徹底解説(外部リンク)
公認会計士
医者・弁護士と並び、三大国家資格といわれる公認会計士。
「大卒で会計学を修了していないと受験は無理」と思われがちですが、実は公認会計士には受験資格がありません。
年齢や学歴に関係なく、誰でも受験できます。
例えば、企業で経理業務を経験したあと、年収アップを目指して、公認会計士試験を受験するのもおすすめです。
誰でも受験できるといえども、かなり狭き門。
「公認会計士・監査審査会」が公表した合格者発表(令和2年)によると、13,231人の受験者に対して合格者数1,335人となっています。10人に1人しか受かりません。
しかし、試験は難しいですが、資格を手に入れれば、産休・育休も取りやすく、女性が働きやすい職種です。
公認会計士は、会計監査、事業会社で経理・財務担当、コンサルティング、最高財務責任者(CEO)、税理士業務などさまざまな仕事が待っています。
ただし、資格を得るためには監査法人などに就職し、実務経験を積む必要があるので注意してください。
公認会計士の数は少ないため、一度なってしまえば、仕事がなくて困るということはないでしょう。
公認会計士の平均年収は~29歳が661万円。
30~34歳が773万円。
35~39歳が855万円。
45歳以上で平均収入は1,000万円を突破します。
出典:MsAgent|公認会計士の平均年収は?年齢や業種による年収の違い(外部リンク)
商社業界
卸売りを生業とする商社は、業界内でもトップの高収入です。
「商社」とひとくくりにしていますが、総合商社と専門商社の2つに分けられます。特にお給料が良いのは総合商社。
総合商社と専門商社の違いは、基本的に、扱う品目の違いによります。
扱う品目が専門分野に偏っているのが専門商社、どんなものでも扱うのが総合商社です。
総合商社に就職するということは、大企業に就職することになるので、自動的にお給料は高くなります。もちろん、専門商社もお給料は良い傾向にあります。