カンペは使わないのが基本ルール!
結論から先にお伝えすると、カンペは原則使わないことをおすすめします。
カメラに直接カンペが映らなければ問題ないと考えてしまいがちですが、Web面接でも対面面接でも、やるべきことに違いはありません。
自分が仕事に抱くイメージや理想、応募先企業に入社したいという熱意を正面から伝えていくことが理想です。
また、Web面接と対面面接で、質問内容が大きく変わることもありません。
志望動機・転職理由・過去の経験や担当領域・自分の強みや弱み・今後のキャリアプランなどが想定され、Web面接だからといって特殊な質問がされることはほぼありません。
基本に立ち返り、十分な対策をしておけば問題ないでしょう。
カンペを使うメリット・デメリット
カンペの使用には、メリット・デメリットがあります。
代表的なメリットとして、言いたいことを覚えていられることや、大事なキーワードを意識できることが挙げられます。
コミュニケーションに自信のない人にとっては大きなお守りになり、気持ちに余裕が持てる効果もあるでしょう。
デメリットとしては、面接担当者に与える印象が悪くなってしまうことが挙げられます。
日常的に多くの人を見ている面接担当者は、不自然な視線の動きや態度の変化を見逃しません。
カンペを読んでいるような素振りに気づいた場合、「コミュニケーションが得意でない人」「カンペがないと話せないくらい準備ができていない人」という印象を持ってしまうでしょう。
また、カンペにない想定外の質問をされたときに急に焦ってしまったり、原稿を読み上げるような抑揚のない話し方になってしまったりする恐れもあります。
自然かつフラットなコミュニケーションができることを重視するのであれば、カンペは使わない方がよいでしょう。
カンペを使ってもいいシーンとは?
基本的にはカンペを使わないことが理想ではありますが、一部のシーンではカンペを使っても問題がないケースがあります。
カンペに対する考えは企業によって異なるため、自分のイメージと照らし合わせながら判断していくことが肝心です。
大切なキーワードだけ覚えておきたい場合
カンペを丸読みするようなことは避けたいですが、ごく一部、伝えたいキーワードやポイントだけを絞ってカンペにしておくことは可能です。
カメラの近くにカンペを貼っておけば、視線がズレすぎてバレてしまうリスクも提言できるでしょう。
反対に言えば、パソコンやスマートフォンの端に貼れるポストイット程度のサイズを超えるカンペであれば、使用しないことをおすすめします。
ボリュームが大きいと「読んでいる感」が出てしまってバレる恐れがあり、印象を大きく損ねてしまうでしょう。
入学・卒業・転職の年度を参照したい場合
高校や大学の入学・卒業年度や、前職の入社日・退社日などを速やかに回答したい場合、カンペを用意しておくことに問題はありません。
特に、転入や留学などの経歴がある人や職歴が長くなる人は、年度を細かく覚えるのが難しく、質問されたときすぐに回答できないこともあるでしょう。
こうしたときに手元のカンペをチラッと見て、すぐにWebカメラに視線を戻し回答する分には、印象の良し悪しに大きく影響しにくいです。
忘れがちな心がけを意識したい場合
「笑顔忘れない!」
「姿勢伸ばして!」
「ハキハキ喋る!」
など、面接時に忘れがちな心がけをカンペにしておくことは効果的です。
Web面接に慣れていない場合、必要以上に緊張して表情が固くなってしまったり、反対に自宅のリラックスした空気に影響されて姿勢が崩れてしまったりすることがあるでしょう。
面接では、話す内容だけでなく表情・姿勢・態度・手癖・話し方などもしっかり見られています。
トータルで好印象を持ってもらえるよう、できる限りの努力はしておきましょう。
専門的な質問が想定される場合
以下のような専門的な質が想定される場合、カンペを使用しても問題ありません。
・理系学生による論文の内容説明
・医師や弁護士による経歴や職歴の紹介
・過去の売上実績やコスト削減実績など数字に関するアピール
場合によってはカンペを使う旨の断りを入れ、Webカメラに映ることを気にせずに回答することもあるでしょう。
資料があった方がより詳しく答えられるような内容にのみ使用する手法であり、一般的な質問に使用することはほとんどありません。
Web面接に向けて準備しておくこと
ここでは、Web面接前に準備しておくことを紹介します。
なるべくカンペを使わず自然なコミュニケーションが取れるよう、入念な準備をしておきましょう。
自己分析を徹底しておく
・学生時代に取り組んできたこと
・仕事の経歴や担当領域
・どんなことに楽しさややりがいを見出すか
・強みや弱みは何か
・10年後20年後のキャリアイメージ
など、自分に関する質問をあらかじめ深掘りしておきましょう。
自己分析をすることで、仕事に何を期待するのかが分かります。
そのため、企業への期待や自分が出せるパフォーマンスを正確に言語化することが可能です。
初対面の人にも自分という存在を上手くアピールできるよう、時間をかけて対策しておきましょう。
業界分析を徹底しておく
応募先企業の業界を調べ、最新のニーズやトレンドを掴んでおくのが効果的です。
・業界全体ににどんなことが期待されているか
・どんなパイオニアがいて、どんな技術革新が行われているのか
・リードカンパニーがどこでどんな取り組みをしているのか
・競合他社となる企業はどこか
などを学べば、入社後のイメージや理想像を抱きやすくなります。
「業界について理解した上で応募してくれている」という印象になりやすく、勉強熱心な姿勢を評価してくれるかもしれません。
ただし、知ったかぶりや無理な知識披露はNGです。
どんなに経験の長い業界だったとしても、自論を展開しすぎることのないよう意識し、あくまでも「質問される側」としてのスタンスを保ち続けましょう。
企業分析を徹底しておく
募集要項だけでなく、公式HPやプレスリリースにしっかり目を通し、その企業ならではの特色や強みを理解しておきましょう。
「なぜ当社を受けようと思ったのですか?」という志望動機に関する回答もしやすくなります。
また、入社に対する意欲や熱意もアピールしやすくなりますので、自分の高い興味・関心を示せるようリサーチしておきましょう。
Web面接のマナーを再確認しておく
Web面接特有のマナーを確認し、当日慌てることのないよう対策しておきます。
例えばWeb面接には、なるべくパソコンからのアクセスがよいとされています。
スマートフォンやタブレットよりも処理能力が高いため、音声・映像が乱れたり通信が切れたりするリスクを下げやすくなるでしょう。
また、生活音・インターホンや工事の音・窓を背景にすることによる逆光などに気を配ったり、部屋の乱雑さが映らないようあらかじめ掃除したりすることも重要です。
家族など同居人がいる場合はWeb面接の時間を伝え、その間は部屋に入らないようお願いしておくこともおすすめします。
考えうるトラブルを挙げて、事前に対策しておきましょう。
まとめ
Web面接でカンペを使うか迷う場合、基本的に使わずにいる方がおすすめです。
不自然な視線の動きや丸読みしているような話し方は面接担当者に伝わってしまうため、「準備不足」と思われてしまうリスクが高まります。
一部、入学・卒業などの細かな年度や自分を鼓舞できるコメントを貼っておく分には問題ありません。
必要に応じて対策しながら、まずはカンペに頼らない話ができるように意識しておきましょう。