面接とは
面接とは、求職者の意欲や適性、スキルなどを確認するために実施されるものです。
面接官は、面接時の求職者の受け答えやコミュニケーション力から、自社に必要な人材であるかを判断します。
面接の主導権は基本的には企業側にあり、求職者の発言の自由度は制限されがちです。
面談とは
面接とは異なり、選考とは直接関係のないものです。
求職者と企業の間で対話をする中で、相互理解をすることを目的としています。
また、最近ではダイレクトリクルーティングなどを使用して、企業側が優秀な人材を確保するために、面談を行うといった企業も多いです。
面接と面談の大きな違いは、合否の有無
面接と面談の大きな違いは、「合否に関係するかしないか」です。
採用における面接は選考の一部であり、求職者が企業に対して自己アピールをし、企業が採用、不採用の合否の判定をします。
一方で面談は、企業と求職者同士がお互いを深く理解し合うためのものです。
したがって、面談には採用、不採用といった合否の判定はありません。
また、面接はかしこまった緊張感のあるものであるのに対し、面談は比較的フランクな雰囲気で対話するものです。
場の雰囲気は、面接と面談では大きな違いがあります。
求職者が面談を受ける3つのメリット
それでは、実際に求職者が面談を受けるメリットを紹介してきましょう。
1.企業情報や社風を知ることができる
企業情報や社風は、求職者が調べただけでは把握しきれない部分があります。
面談では、企業側から企業情報や社風を説明してもらえるため、求職者側の不明確な部分をなくすことができます。
そのため、正しい企業情報を理解した上で、自分がその企業と合っているのかといった適性を判断できるようになるでしょう。
2.仕事内容の詳細を知ることができる
面談を通すことで、具体的な仕事内容を知ることができます。
企業のホームページや採用サイトでも仕事内容は確認できますが、具体的な仕事の流れなどは、調べただけでは把握できない場合があります。
面談を通じて具体的な仕事内容を聞くことができるので、入社後のミスマッチを防ぐこともできるでしょう。
3.相互理解を深めることができる
面談をすることで、求職者と企業側の相互理解が深まります。
気軽に話せる空間である面談は、お互いが「本音で話せる場」です。
企業担当者と求職者が本音で話せる場であれば、意識せずとも話に花が咲きます。
話が盛り上がると、互いのことを深く知れることにも繋がり、相互理解を深められるでしょう。
面談の3つの形式とは
面談には、大きく分けて以下の3つの形式があります。
- カジュアル面談
- リクルーター面談
- オファー面談
ここでは、それぞれの特徴を詳しくみていきましょう。
カジュアル面談
カジュアル面談とは、面接前に求職者と企業担当者がカジュアルに話をし、お互いの知りたい情報を交換する機会のことです。
応募をするか迷っている求職者と、気軽に会話をする機会を設けることで、自社に興味をもってもらうことを目的として行う企業が多いです。
はじめは受ける気のなかった求職者が面談を通して会社の魅力を知り、応募しようと決めることがあるのです。
また、カジュアル面談は、転職希望者との面談としてもよく活用されています。
リクルーター面談
リクルーター面談とは、リクルーターと呼ばれる「採用に関する補助を行う社員」が、これから就活を始める学生と面談をすることを指します。
リクルーター面談は、優秀な人材の早期確保を目的としています。
面談場所はカフェや飲食店などを指定するケースが多くなっています。
オファー面談
オファー面談は、内定が出たあとに行われる面談を指します。
入社における労働条件や、雇用条件などのすり合わせなどが目的です。
以前までは、内定者面談などと呼ぶ企業もありましたが、最近ではオファー面談といった呼び方が定着しつつあるでしょう。
面談の流れ
今まで面談を受けたことのない求職者にとっては、「面接と違うのは分かったけど、実際にどんな流れで面談を行うの?」と気になることでしょう。
ここからは、実際の面談の流れについて説明していきます。
1.アイスブレイク
面談は、緊張をほぐすためにアイスブレイクから始まることが一般的です。
アイスブレイクでは、趣味や休日の過ごし方など、共感しやすい内容を話すことが多いです。
何気ない会話を通して求職者の緊張もほぐれるため、その後のコミュニケーションが円滑にとりやすくなることでしょう。
2.企業担当者の自己紹介
アイスブレイクであたたかい空気になった後、企業担当者の自己紹介を行います。
面接とは異なり、面談では企業側が先に紹介をします。
3.求職者側からの自己紹介
企業紹介を経てからは、求職者側からの自己紹介です。
ここではあまり話を長くしすぎず、ご自身のプロフィールや経歴や強みを話し、軽く自己紹介する程度にしましょう。
その他のことは、企業担当者に聞かれたら答える形で問題ありません。
4.企業説明
お互いの自己紹介を終えた後は、企業説明の時間です。
企業情報をはじめ、事業内容や具体的な仕事内容、会社の風土などお伝えしていきます。
ここでは、企業ホームページや採用サイトには載っていない情報が得られることが多いでしょう。
5.質疑応答
求職者からの質問に対し、企業側が答える質疑応答の時間です。
企業の担当者が「何でも気軽に質問してくださいね。」と言って質疑応答がスタートすることが多いです。
面談は気軽に質問しやすい雰囲気になっていることが多いため、面接では聞きづらいことを積極的に質問しましょう。
また、質問事項は面談前に予め準備しておけば、聞きそびれることがないのでオススメです。
面談に臨む上での3つのポイント
面談をする際は、ただ流れに身を任せるのではなく、以下の3つのポイントをおさえるとよいでしょう。
疑問点は一つ残らず解消する
面談は気軽に会話ができる時間なので、その機会を利用し、疑問点を解決しておきましょう。
面談前に企業のホームページや採用サイトを見ておき、あらかじめ疑問点の洗い出しをおすすめします。
聞きそびれた場合でもメールなどで質問できる場合もありますが、せっかく直接聞けるチャンスを無駄にしてしまうのはもったいないです。
面談の機会を最大限に生かせるように、予め準備しておきましょう。
条件や待遇について積極的に聞く
面談は面接とは異なり、企業と求職者が対等な関係で対話を行います。
そのため、「給与」や「福利厚生」といった、面接では話しにくいことでも積極的に話すことができます。
条件面や待遇面について面談時にしっかり聞いておくと、入社後のミスマッチが起こりにくくなるでしょう。
志望度が高ければ自己PRをしてみる
企業担当者も面談とはいえ、好印象であった求職者は印象に残っています。
したがって、志望度の高い企業の面談であれば、会話の中で簡単に自己アピールしておいても良いでしょう。
内容としては、志望先で役に立つスキルや経験を、自分の強みとしてそれとなく伝えるのが良いです。
面談の良さである「自然体で接する」といったことは忘れようにしておきましょう。
自己PRをすることに必死になってしまい、肝心の親交を深めるといったところが欠けてしまっては元も子もないからです。
面談を上手く活用して企業を深く知ろう
面談は面接とは異なり、合否などに直結はしません。
面談の良いところは、企業と求職者が対等な立場で、互いの理解を深めることができる点です。
また、面接では聞きづらい「給与面」などについても質問しやすく、入社後のギャップやミスマッチを少なくできる場合があります。
面談の前には、聞きたいことや気になる点をいくつか洗い出しましょう。
そうすることで、聞きそびれや聞き忘れの対策になります。
面談という貴重な機会を有効活用し、転職を有利に運んでください。