2021.09.18

人事の仕事とは?仕事内容から、向いている人の特徴まで徹底解説!

人事と聞くと、採用業務のイメージを持つ方が多いのではないでしょうか。しかし、人事は採用業務以外にもさまざまな業務を担い、会社のサポートを行っています。今回は仕事内容をはじめ、やりがいや難しさ、人事に向く人の特徴、必要な資格まで徹底解説します!

人事の仕事内容


人事の仕事は多岐にわたります。
まずは、人事の仕事内容をご紹介いたします。

採用活動


人事の仕事としてまず挙げられるのが、採用活動です。
必要な人材を獲得するために、採用計画を考え、採用活動を行っています。

近頃では、ハローワークや求人サイト以外にも、SNSを活用したり、独自採用イベントを行うなど、多様化した方法で採用を行っていますよ。

人材育成


人材を採用したら、次に必要なのは人材の育成です。

社員1人ひとりの能力向上をサポートし、会社に貢献できる人材を育成するため、新入社員研修や階層別研修、社員の教育まで幅広く行います。

人事が講師を務める場合もありますが、外部に委託することが多いようです。

人材評価


人事は社員の働き方によって、能力や業績の成果を正しく評価する必要があります。

面談や自己評価アンケート、実績をもとに評価を行い、昇進や給与で還元するための仕組みづくりも行います。

また、目標管理制度と呼ばれる社員にモチベーションを高くもって働き続けてもらうための仕組みを行うことも業務内容です。

労務管理


労務管理とは、社会保険の手続きや休暇管理、安全衛生管理、健康診断の実施、福利厚生業務のこと。

社員が安心して働くためのサポートを行います。

人事戦略、人事制度の企画


人事制度がうまく運用されていない場合、社員のモチベーションが下がったり、離職率が上がったりなど、会社に大きなダメージを与えます。

会社を運営するためにも、人事戦略、人事制度の企画は必要不可欠な仕事です。

会社の組織体制や人員の配置、人事考課の評価方法、採用方法、研修体制の構築など、幅広い業務があります。

総務・労務との違いは?


同じような仕事だと考えられちな総務と労務。
その違いを解説します。

総務との違い


総務とは、来客対応、備品の管理、社内外行事の企画、株主総会の企画運営、CSR活動、防火防犯対策など、企業全体に携わる仕事を担当する部署のこと。

人事は人材に関する業務に関わりますので、仕事内容は大きく異なります。

労務との違い


労務とは、労働に関連する業務全般を担当する部署です。
勤怠管理、給与計算、保険の手続きなどを行います。

労務は従業員の働く環境の整備・管理を主に行い、間接的に従業員と関わりますので、 従業員と直接関わる人事とは業務が異なります。

人事の仕事のやりがいって?


人事は幅広い業務に取り組みます。

その中で、どのような部分でやりがいを感じられるのでしょうか。

採用を通して会社を支えられる


会社に必要不可欠な人材を獲得する採用活動によって、会社の経営を支えることができます。

会社には、売上を生み出す営業職をはじめ、事務職、経理、法務など、さまざまな役割を担う人材が必要です。

その人材を採用することで、会社をサポートできることはやりがいに感じるでしょう。

会社の組織づくりができる


人事制度の企画により、会社の組織づくりができることもやりがいに感じるはず。

働き方改革の推進により、残業時間に上限を設けたり、非正規雇用と正規雇用の格差解消などに取り組む会社が増加しています。

そこで人事が行うのは、時短勤務制度の導入や評価制度の見直しです。
組織の基盤を整えることになるため、やりがいを感じることができると言えます。

人生のターニングポイントをサポートできる


会社に入社するのは、人生の大きなターニングポイントですよね。
そのターニングポイントをサポートできる点も、人事のやりがいの1つです。

様々な思いをもった方々の面接を行い、採用となれば会社の一員。
そのターニングポイントに立ち会うことができます。

採用を行った社員の成長を見られる


緊張した面持ちで面接に来た方々の採用を行ったあと、研修・教育を行えば、一人ひとりの成長をそばで見ることができます。

そしてその後、各部署で活躍している様子を見ると嬉しくなるという人事社員の声は多くあります。

上司や先輩のように直接指導することは少ないですが、社員の成長は会社の成長にもつながるため、人事の成果としてやりがいに感じるでしょう。

人事の仕事の大変なところは?


人事は人と関わることが多い分、やりがいを感じやすいかもしれません。
その一方、人事社員からは大変でつらいこともたくさんあるとの声もあります。

どのような部分で大変に感じるのでしょうか。

社内の不満を受け止めなければいけない


人事は、社内から上がる不満の声を吸い上げて人事制度を企画しなければなりません。

不満の声や厳しい声も受け止めなければならないため、精神的に疲弊してしまうこともあり得ます。

仕事の結果がわかりづらい


人事は採用活動を行ったり、人事制度を企画したりなど、地道に積み重ねることが必要となってきます。

その結果がでるのはしばらくあと。
自分の行った仕事が組織に変化を与えることは確かですが、なかなか変化を感じることができないと言えます。

秘密を抱えなければならない


人事は、他部署にしゃべってはいけない情報を多く抱えます。
そのため、どうしても他部署とは一線を画さなければならず、相談もしにくく、孤独な仕事だと言えます。

たとえば、本人の意向に合わない異動を銘じなければならない時。
本人には相談することができず、孤独を感じてしまうかもしれませんね。

また、他部署の社員からは「普段どんな仕事をしているのかわからない」という視線を受けることも多く、辛く感じてしまうこともあるでしょう。

人事に向いている特徴8選!


人事は多岐にわたる業務で活躍しています。
人事として活躍している方には、どのような特徴があるのでしょうか?

コミュニケーション能力がある


社内外との関わりが多い人事の仕事に、コミュニケーション能力は必須です。

企業の顔となる人事ですので、明るくコミュニケーション能力が高い人が人事に向いていると言えます。

論理的に考えられる


人事は、規則や数字に関すること、採用についてなど、客観的に見て会社にとって最善の判断をする必要があります。

冷静に、そして公平であるべき人事は、感情に流されてはいけません。
論理的に考えることが重要なスキルとなります。

機密情報を守れる


機密情報を適切に扱い、守れることは、人事にとって重要なスキルの1つです。
人事が扱う機密情報は、会社の情報や社員の個人情報など、幅広く存在します。

「うっかり喋ってしまった」は許されません。
さまざまな機密情報を管理する役割だと認識し、徹底して守る必要があります。

スケジュール管理能力がある


採用計画を立てる時、選考スケジュールや選考の回数、人数の設定を行う必要があります。
採用目標数と現状を常に把握し、必要な施策を考える必要があると言えるでしょう。

また、社会保険の手続きは、期限に間に合うように従業員から必要な情報を提供してもらわなければなりません。
決められたスケジュールの中で正確かつスピーディーに業務を行うスキルも必要となってくるでしょう。

人間観察力が高い


「この人はどういう性格なのか」「どういう能力があるのか」など、人に対して深く興味を持ち、観察する能力がある方は人事に向いています。

たとえば、その人自身の能力を観察し、見極めることができれば、能力を存分に発揮できる部署に異動させることができます。

また、従業員の異変を察知できれば、メンタルヘルスケアに取り組むことも可能です。
人事として活躍するためには、人間観察力が高い必要があると言えるでしょう。

相手の立場になって考えられる


人事にとって大切なスキルの1つであるのが、相手の立場になって考えられることです。
たとえば、採用活動では、その人がどのような思いで面接に来ているのかを考える必要があります。

また、社内にもさまざまな従業員が働いています。

正社員、派遣社員、パート・アルバイトという従業員がいる中で、時短勤務をしたい人もいれば、フルタイムで働きたい方もいるでしょう。

相手の立場になって考えることができれば、それぞれが納得できるような結論を導き出すことができます。

臨機応変に対応できる


 前述した通り、人事の仕事は多岐にわたります。
時には、即時対応を求められることもあるかもしれません。

その時々に合わせて、臨機応変に対応することができれば、人事として活躍することが出来るでしょう。

持っていると有利な資格は?


人事は幅広い知識が必要とされますので、資格を取得しておくことをオススメします。
資格を取得しておくことでキャリアアップも見込めるでしょう。

それでは、持っていると有利な資格を8つご紹介します。

キャリアコンサルタント


2016年から創設された登録制度、キャリアコンサルタント。
キャリアコンサルティングに関するスキルを認める国家資格のことを指します。

人事の仕事である、社員の教育・研修を行う中で、キャリアコンサルタントのスキルとノウハウは非常に役立つでしょう。

社会保険労務士


社労士とも呼ばれる社会保険労務士は、社会保険や労働関連法律家の専門家であることを示す国家資格です。
人材のエキスパートだと言えます。

社会保険労務士の資格を取得することで、社会保険や労働などの法令実施、採用や退職などの社会保険が関わる問題に対して対処することができるようになります。

衛生管理者


50人以上の従業員がいる会社では、必要不可欠なのが衛生管理者です。

労働者の危険又は健康障害を防止するための措置、労働者の安全又は衛生のための教育の実施、健康の保持促進のための措置、労働災害の原因の調査及び再発防止対策に関することを管理する必要があります。

個人情報保護士


個人情報保護に関する高度な知識を持ち、個人情報の運用・管理を行う専門家であるのが、個人情報保護士です。

情報化社会である現代においては、個人情報保護は必要不可欠はテーマです。

産業カウンセラー


産業カウンセラーとは、働く人を支援するカウンセラーのことです。

従業員のメンタルヘルスやストレスチェック、人間関係やキャリア形成についてのカウンセリングが主な仕事です。

メンタルヘルス・マネジメント検定


ストレスの多い現代社会では、メンタルヘルスの問題が課題となっていますよね。

メンタルヘルス・マネジメント検定は、セルフケアに関するⅢ種、部下の調子に対応するⅡ種、労務管理の担当者や責任者に向けたⅠ種に分かれており、人事の仕事に役立てるなら、Ⅱ種以上が必要だと言われています。

メンタルヘルスに関する基礎的知識を持つと、大いに役立てることができるでしょう。

人事総務検定


人事総務検定とは、人事総務のスペシャリストのことです。

人事総務の基礎となる法律知識を習得できるだけでなく、人事総務の実務知識も得ることができます。
試験には3、2、1級があり、上にいけばいくほどスキルアップを目指せます。

マイナンバー実務検定


マイナンバー制度を適切に取り扱うための資格である、マイナンバー実務検定。

2016年よりマイナンバー制度が施行され、マイナンバーの取り扱いは人事にとって重要な仕事となりました。

2級以上を持っていれば、活用することができるでしょう。

未経験でも人事になれる?


人事になりたいと考える方の中には、未経験の方もいるのではないでしょうか。
実情として、未経験の人材を募集している企業は限られています。

人事アシスタントであれば、募集がありますので、アシスタントから始め、実務経験を積むことで人事になれる可能性はあります。
また、社内異動で人事になることができるかもしれません。

まとめ


人事の仕事は、社内外関わらず多くの人と関わりますが、実際の業務は裏方的な仕事です。
しかし、会社の組織づくりにも貢献できる重要な仕事だと言えます。

あなたの経験や、持っているスキル・性格を見極め、人事に向いているのかどうか、自分が本当にしたい仕事なのかを判断してみてください。

また、仕事においては「やりがい」が大切になってきますので、もし自分が人事の仕事をしたら、どのようなやりがいを感じるのかどうかも考えるといいかもしれませんね。

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Rolmy編集部(ライター)
Rolmy編集部

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