2021.09.24

退職する時の切り出し方は?円満に退社するためのマナーを徹底解説!

さまざまな理由で退職を決める人は後を絶ちません。退職を心に決めた時、そのことを上司に切り出すにはなかなか勇気がいるものです。退職を決めた際に、どのように退職を切り出すと良いのでしょうか。ここではベストなタイミングから、退職を切り出す流れなどをご紹介します。

退職を切り出すタイミングはいつがベスト?


退職の申告に関しましては遅くとも1ヶ月前までには行うようにしたいところです。
しかし、1カ月前となってしまうと引継ぎを行ったり、抜けた後の代わりを探すなど会社側にも負担がかかってしまうこととなるため、できれば2・3カ月前には申告することがベストです。

退職を切り出す時期も、会社が決算月や繁忙期の忙しい時期だと、なかなか話が進まない可能性や、引継ぎが上手くいかない可能性もありますので、タイミングは考慮すること。
円満に退職をするためにも、退職を切り出すタイミングは事前に計算をしてお伝えしましょう。
 

退職を切り出す流れ


退職を切り出す一連の流れはなるべく慎重に行いたいもの。
はじめての退職になる人にとってはぜひ知っておきたい、退職を切り出すベストな流れをご紹介します。
 

1.退職の話を切り出すためのアポイントを取る


退職の話を切り出す際には、まずは相談する上司のアポイントを切り出しましょう。
忙しい時期や業務の立て込んでいる時間帯は避けて、余裕をもって話を聞いてもらえる時間帯を確保することがベスト。

その際には退職の話は伏せ「お話ししたいことがあるため、ご都合のよいタイミングで少しお時間をいただけませんか」と切り出しましょう。
よほどのことがない限り、上司も快く時間を作ってくれるはずです。
 

最初にお伝えをするのは、まずは直属の上司に

一番最初に退職を切り出す先としては、まずは直属の上司に伝えましょう。
それより先に同僚や他の社員に伝えてしまうと、間違った情報が流れてしまうという誤解を生んでしまうことや、想定していないルートで上層部に伝わってしまう危険性があります。

周囲のメンバーには、直属の上司に伝えて正式に退職の日取りなどが決まった段階で伝えるように気を付けることが安全です。
 

切り出すタイミングは終業時間外、1日の業務終了後がベスト

退職の話を切り出すのは、1日の業務終了後に行うことがおすすめです。
退職自体が、個人的な事情となるため上司の仕事の妨げになる時間帯は避けましょう。

また、退職の話自体があまり喜ばしい話ではない為、人によっては気分を損ねることも…。
落ち着いてしっかり話を聞いてもらうためにも、業務終了後のタイミングがおすすめです。
 

2.上司と二人きりの場所で退職を切り出す


退職の話を切り出す場所としては、周囲に人がいない二人きりの場所を選びましょう。
だとしても、退職のお話はひとつの「交渉事」。

あまり、楽しいお酒の席の後や食事の場などはふさわしくありません。
落ち着いて、面と向かって伝えることができる場所や時間帯の確保は最も意識したいところです。
 

一方的に退社日を伝えることは避ける

退職の相談をした際に、一方的に退社日を伝えることは避けましょう。
「○月末までに退社させて頂きたいと思います」と、相手を気づかい多少の調整の余地が残したうえでご相談をすることが理想です。

もし仮に、次の勤務先への入社日が決まっている場合はその日取りをお伝えすることも可能ですが、伝え方には細心の注意を払いましょう。
「この人は辞めるのに自分の都合しか考えていない」と思われないように意識してください。
 

3.引継ぎの段取りやスケジュールを事前に考える


会社にとっても、自分にとっても、円満な退職にもっていくためにも、事前に引継ぎの流れやスケジュールは事前に考えておきたいところです。

退職日より逆算をして、いつまでに引継ぎが完了できるのかなども事前に考えて、滞りが無いようにしましょう。

できればギリギリに引継ぎが完了するのではなく、少し余裕をもって完了させましょう。
退職を切り出したタイミングから、頭の中で計画ができているとスムーズにことを進めることができます。
 

4.退職願や退職届などを用意、提出する


順番としては退職願が受理された後に退職届を提出します。
退職願は、上司に退職の意思を伝えた際に相談するようにしましょう。

会社規定のフォーマットが用意されているところもあるので、気を付けたいところです。
退職願を提出して受理されると、次に退職届です。

退職届は正式に退職日が決定した後に出す書類になるので、提出の期限が過ぎてしまうと受理されないという問題も発生しかねないので注意しましょう。
信頼して相談ができる上司、または周囲で退職を経験した人に詳しく提出の決まりなどを聞いてみると良いかもしれません。
 

退職を切り出す時の注意点5つ


退職を切り出した際の空気感はどうしてもピリついてしまうもの。
その場を穏やかに、確実に自分の意思を伝えるためにも気づかいたい注意点がいくつかあります。
 

注意点①切り出す際に最初の枕詞には「お詫び」を述べる


まずは退職を切り出すための時間を作ってくださった上司に「お詫び」の言葉を最初に添えると、円滑に話が進みやすいです。

「突然で申し訳ないのですが」とお伝えすることで相手への気遣いが伺えます。
この時、「退職をさせて頂きたくお時間を頂きました」と、退職をすることを決めている意思を伝えることが効果的。

「退職を検討しており、」などの曖昧な言い方をすると、引き留められやすくなってしまうので注意が必要。
 

注意点②理解してもらえる退職理由をきちんと伝える


退職理由は通常「一身上の都合」でも良いものですが、詳しく聞かれた時のための理由はあらかじめ想定をしておきましょう。

ここで述べる理由は「さらにエンドユーザー向けの商品開発に携わる会社の機会をもらった」「昔から勉強していた英語のスキルを活かせる会社に転職することにした」というように、前向きな理由を述べましょう。

家庭の都合などは素直に話す必要がありますが、「今の会社では叶えることができない」と理解してもらえる理由づけをすることが重要です。

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注意点③退職の1カ月前までに意思を伝える


どんなにタイミングを逃してしまったという場合や、急な退職理由ができてしまっても、退職の1カ月前までには退職の意思を伝えることがマナーです。
それでもギリギリではありますが、本当にタイミングが難しい場合は理解をしてもらうしかありません。

会社としては、引継ぎや手続きなどでそれなりに時間を要すことになるので、その過程を事前に見据えて、余裕をもって退職の意思は伝えるようにしましょう。
 

注意点④会社への不平不満は伝えない


どんなに会社への不平不満があったとしても、その内容について退職を切り出すタイミングで伝えることや、退職の理由に盛り込むことは避けた方が良いです。

会社としても良い心象を受けず、円満退社に繋がらなくなってしまうだけではなく、後味が悪い退職になってしまいます。

「その不満を解決するから残って欲しい」と引き留めるきっかけにもつながりかねないので、なるべく前向きな退職理由を用意しておきましょう。
 

注意点⑤引き留めに合った時の対応についても予め考えておく


退職を切り出した際には、何とか退職を断念してもらうための改善策やより良い条件を提示されることはよくあること。

しかし、その提案は一時的なものである可能性も高く、提案をされたものの実現されなかったという声も…。
本当に退職をして、次のステップに進む意思が固まっているのであれば、仮に引き留めに合った場合の対応もきちんと考えて伝えることをおすすめします。
 

退職を切り出した後のふるまい方


退職を切り出した後のふるまい方としては、なるべく周囲に知られないように過ごすことがポイント。
会社全体の士気が下がってしまったり、ちょうど転職を考えていた人の気持ちを揺さぶることにもつながりかねません。

同僚と楽しくお酒を飲んだりご飯を食べている時に、うっかり話してしまったり、ノリで言いふらしてしまわないように気をつけたいところです。
なるべく自然に、あまり人に知られないようにふるまうことが好ましく、引継ぎなども関係のある人に対してのみ行いたいです。
 

同僚や家族に退職を伝えるタイミング


身近に関わっている同僚や家族に退職を伝えるタイミングはいつがベストなのでしょうか。
まず家族に関しては、転職をすることで家族の経済状況にも影響をきたす可能性があるので転職後の報告はトラブルのもとになりかねません。

家族には、退職をするという意思が固まった早めの段階で伝えることが最もふさわしいです。
同僚には、上司に伝え、会社内で正式に決定した後に伝えることが望ましいです。

勝手なうわさ話が独り歩きしてしまう可能性や、うわさ話が広がると会社全体の士気が下がる原因にもなりかねないので、なるべくギリギリのタイミングが好ましいです。
会社に関係ない友人や先輩であれば、俯瞰的に見た適切なアドバイスをくれる場合もあるので困ったことがあれば頼りにすると良いでしょう。
 

退職の切り出し方は丁寧に慎重に。円満退社につながる対応を


退職に至るには色々な状況や理由があり、やむを得ず退職をすることになってしまうケースもあります。
あなた自身の都合でも、会社に何か非がある場合でも、退職は企業とあなたの間の契約ごとの交渉となるので、蔑ろにせず慎重に行いたいものです。

退職を受け入れてもらえるようにしっかりと事前に準備を行い、適したタイミングで切り出しましょう。
円満退社になるかどうかはあなた自身の振る舞い方に左右されるとも言えます。

退職後も、お互いが不快な印象が残ってしまわないように気づかえると素敵ですね。

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萩ゆう(ライター)
萩ゆう

住む場所は中国地方から関西関東、全国各地を転々と。温泉メディアや若者メディアなどで執筆中のWebライター。特技はマラソンでフルマラソン3時間ギリの記録をもつ。

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